平成23年 9月 定例会(第4回) 平成23年第4回
甲賀市議会定例会会議録(第6号) 平成23年9月13日 午前10時00分 平成23年第4回
甲賀市議会定例会第6日目の会議は、甲賀市議場に招集された。1.出席議員 1番 森嶋克已 2番 小西喜代次 3番 山岡光広 4番 土山定信 5番 橋本恒典 6番 谷永兼二 7番 的場計利 8番 朏 藤男 9番 鵜飼 勲 10番 加藤和孝 11番 田中新人 12番 小松正人 13番 木村泰男 14番 辻 重治 15番 野田卓治 16番 村山庄衞 17番 中西弥兵衞 18番 岩田孝之 19番 白坂萬里子 20番 石川善太郎 21番 安井直明 22番 葛原章年 23番 今村和夫 25番 橋本律子 26番 服部治男 27番 伴 資男2.欠席議員 24番 中島 茂3.職務のため議場に出席した者 議会事務局長 三雲正治 議事課長 粂田和哉 書記 福永和也 書記 松本秀人4.地方自治法第121条の規定により、説明のため出席した者 市長 中嶋武嗣 副市長 安田全男
代表監査委員 相川良和
教育委員会委員長職務代理者 小川浩美 教育長 山本佳洋 政策監・総合政策部長 田村善一 総務部長 水上敏彦 総務部理事 森井久次 市民環境部長 立花 実 健康福祉部長 保井岩治
産業経済部長 和田龍夫 建設部長 村木民夫 上下水道部長 福井 誠 会計管理者 中藪美佐子 教育部長 友田啓視
監査委員事務局長 渡辺久雄
病院事務部長 片木昭彦5.議事日程 日程第1
会議録署名議員の指名 日程第2 一般質問 日程第3 議案第119号 契約の締結につき議決を求めることについて 日程第4 意見書案第13号 活断層に立地する危険な福井原発群の緊急対策を求める意見書 日程第5 意見書案第14号
政党助成金制度の廃止を求める意見書 日程第6 意見書案第15号 「こころの健康」を支援する基本法の制定を求める意見書 日程第7 意見書案第16号
生活保護制度改悪に反対する意見書6.議事の経過 (開会 午前10時00分)
○議長(伴資男) ただいまの出席議員は、26名であります。 よって、これより本日の会議を開きます。 諸般の報告を行います。 24番、中島 茂議員より、一身上の都合により本日の会議を欠席する旨の届け出がありましたので、御了承賜りたいと存じます。 また、
教育委員会委員長につきましては、諸般の事情により、
委員長職務代理者の
小川浩美委員が出席されております。 以上で報告を終わります。 本日の議事日程については、お手元に配付したとおり編成いたしましたので、御報告申し上げますとともに、御了承賜りたいと存じます。 これより日程に入ります。 日程第1、
会議録署名議員の指名を行います。 会議録の署名議員は、会議規則第81条の規定により、 11番 田中新人議員及び 12番 小松正人議員を指名いたします。 日程第2、一般質問を行います。 質問の通告がありますので、順次発言を許します。 初めに、17番、中西議員の質問を許します。 17番、中西議員。
◆17番(中西弥兵衞) 皆さん、おはようございます。 17番、中西でございます。 今回は、3項目につきまして分割方式で質問をさせていただきます。 まず初めに、本日も昨日と同じように、すばらしい秋晴れになりました。こんな中で、田んぼのほうも刈り取りの時期を迎えておりますし、多くのところでコンバインが唸っております。実るほど こうべを垂れる 稲穂かな、こんな句がぴったしの時期になりましたが、私のつくっておる田んぼのほうも台風の影響もなく元気に育っておりまして、間もなく刈り取りの時期かというふうに思っております。 ちなみに、私のつくっております作柄は、信楽産
近江米ひとめぼれと申しまして、これを食べると、常にほれたくなるような感じの作柄でございます。どうぞ、また皆さんもよろしければお分けしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 それでは、第1番目へ入ります。
甲賀市庁舎改修整備検討委員会設置のあり方につきまして、この件につきましては、既に同僚議員のほうから質問もありましたが、違った角度から質問させていただきます。 将来を見据えた新たな課題の検討の一つとしてスタートした本事業についての検討目標の範囲と理念について、お尋ねいたします。 去る7月21日に開かれた第1回委員会において、委員長に県立大学の松岡教授を選出後、平成24年3月をめどに構想策定の検討協議がスタートしました。 しかし、現在の本庁舎である水口庁舎では、本庁機能を果たすには限界に来ていると説明されておりましたが、現状と課題についてどのように理解されているのか、お尋ねいたします。 現在の敷地、庁舎を可能な限り活用するという方針が前提になっておりますが、これでは、継ぎ継ぎというんですか、継ぎはぎになって、逆に非効率になると考えられるのですが、いかがですか。 その上、現体制では、災害時の
対策本部機能は甲南庁舎に設置されることになっており、3.11震災の教訓からも明らかなように、復興の指揮をとるのは、機能上からしても本庁舎でなければ、市民に安全・安心を与えることができません。そのためには、この際、分庁制の見直しも視野に入れた中で単なる改修整備にとらわれることなく、より幅の広い
基本コンセプトが必要であると考えられますが、いかがですか。その上、10万都市にふさわしい夢のある庁舎を検討すべきではないでしょうか。 なお、
基本構想策定業務及び
補強計画業務終了後、本工事着手までの
スケジュールはどのように考えておられるのか。県内では、合併特例債の期限を控え、長浜市、近江八幡市においても
庁舎整備事業に着手される予定と聞いております。 特に長浜市は、多くの市民に愛され、ぬくもりと親しみを感じられる庁舎づくりを目指して、本年度より3カ年計画で、事業費約67億円、特に防災面では、大震災を教訓に最も安全性の高いと言われる制震構造、これがどんな構造か私はわかりませんけども、制震構造を採用するとともに、災害時対応策や環境に配慮した設計となっており、湖北の新たなシンボルを目指しているとのことです。 また、近江八幡市では、懸案となっている現庁舎を含めた市全体の
まちづくりビジョンを考える
まちづくり懇話会を設置し、その中で市庁舎のあり方も含め検討することとし、今月9月上旬に立ち上げたいとのことです。懇話会においては、100年後の近江八幡市を見据え、発展すべき方向を総合的に検討する中で、市庁舎の設置など、規模、機能等を含め検討するとのことでございます。 本市としても、耐震診断結果が判明する10月以降に再開される委員会において、松岡委員長を中心に各層から成る15名の委員からの幅広い提言を受け、方針や機能などについて協議・検討されると考えますが、滋賀県南部の雄として、畿央の中核都市にふさわしい、かつ10万市民のよりどころとしての本
庁舎改修整備の
グランドデザインを描くことが必要と思われますが、その辺につきまして市長の見解をお尋ねいたします。
○議長(伴資男) 17番、中西議員の質問に対する当局の答弁を求めます。 市長。
◎市長(中嶋武嗣) ただいまの
中西弥兵衞議員の御質問にお答えをいたします。 まず、庁舎の現状と課題についてでありますが、市の本庁舎は、市民の皆様の多様なニーズに対応し、まちづくりを支える行政拠点でなければなりませんし、市民の安全・安心を守る防災拠点でなければなりません。 しかるに、この水口庁舎は、本館が昭和40年に、別館が昭和51年に建築され、本館は既に46年が経過をしており、昭和56年度に建築基準法が改定されて30年、新耐震基準では強度不足となり、地震に対して危険性の高い状態にあると思われます。 また、合併時にほとんど増改築を行わなかったことから、非常に狭く、事務スペースの確保や
バリアフリー化、IT化への対応が困難であり、加えて、庁舎機能が、水口庁舎、甲南庁舎、
水口福祉センターに分散しているため、
ワンストップサービス等の市民サービスを提供するには、利便性や効率性を損なっており、本庁舎としての機能を果たすには限界が来ております。特に本庁舎は、地震を初めとする自然災害に対し、指令塔としての役割を果たしていかなければなりません。 去る3月11日の東日本大震災で被災されました自治体の中には、庁舎が甚大な被害を受けるとともに、そこに勤務する職員の多くの方が被害を受けられた自治体がございます。こうした自治体を見聞いたしますと、
災害対策本部となる執務室や非常用電源、通信設備などの確保はもとより、初動時やその後の復旧・復興の担い手となる職員の安全性の確保が、防災対策として重要であると考えております。 地震に対して危険性の高い状態にあると思われる本庁舎を抱える甲賀市にとりましては、本庁舎整備のあり方を検討することは、喫緊の課題であると考えております。こうしたことから、有識者やさまざまな分野の団体の代表者の方々による
庁舎改修整備検討委員会を設置し、検討を始めていただいたところでございます。 次に、分庁舎の見直しを含めた
基本コンセプトについてでありますが、甲賀市は、近畿圏と中部圏をつなぐ中間地点に位置し、481平方キロメートル余りの広大な市域に、新
名神高速道路、国道1号、国道307号の幹線道路が交差をしており、この地域の特色を生かした産業・経済の発展、さらには水源と豊かな自然、歴史文化の観光資源を生かしたまちづくりを進めております。 また、市政におきましては、市民の皆様との協働により、みんながともに力を合わせて助け合っていける社会を目指しており、自治振興会によるまちづくりを進めておりますことから、その拠点となる庁舎は、簡素の中にも機能的で、しかも市民にとって気軽に利用でき、市民協働の拠点となる親しまれる庁舎でなければなりません。また、防災拠点となる庁舎は、たとえ大規模災害に遭遇したといたしましても、機能し得る庁舎でなければなりません。 甲賀市では、1854年、マグニチュード7以上で、伊賀・甲賀に甚大な被害をもたらしました伊賀上野地震をもたらした木津川断層と、それにつながる頓宮断層や葛木断層など、多くの活断層帯が存在するために、約160年の空白のある
東海地区地震等を踏まえた中で、直下型の地震が発生した場合のことを想定していく必要がございます。 また、地震災害だけでなく風水害などの自然災害に対しても、市民の安心・安全を守る防災拠点としての本庁機能が必要であると考えております。 検討委員会の皆さん方には、去る7月21日に第1回の会議を開催し、委嘱状をお渡しし、10万人都市にふさわしい庁舎のあり方を幅広い観点から積極的な検討をお願いしたところでありますし、事務局からは庁舎の現状と課題につきまして御説明申し上げ、御意見を賜わったところでございます。 あわせまして、現在、庁舎の耐震診断を実施しており、その結果も踏まえて、第2回目の検討委員会を10月3日に、以降、本年度末までに合わせて5回程度の検討委員会を開催し、庁舎の基本理念や求められる機能、整備のあり方などについて、さまざまな観点より議論を深めていただき、基本構想の策定につなげていきたいと考えております。 この検討委員会では、本庁舎機能が、水口庁舎、甲南庁舎、
水口福祉センターに分散している現状と課題を踏まえ、議員御質問の本庁舎機能がどうあるべきか、そのあり方につきましても委員の皆さんに幅広い見識を持った観点から御検討をいただく予定でございます。 先日の検討委員会でも、積極的な観点から活発な御議論をいただいており、今後、
広報紙あいこうかや市のホームページなどにおきまして、検討の状況を市民の皆様にもお知らせしながら、平成24年1月を目途に基本構想の素案を策定し、パブリック・コメントを経て、3月には
庁舎改修整備基本構想として、コンセプトを得ながらまとめていきたいと考えております。 この検討委員会は公開で開催いたしておりますので、議員の皆さん方におかれましても、ぜひ傍聴していただければ幸いと存じます。 以上、答弁とさせていただきます。
○議長(伴資男) 17番、中西議員。
◆17番(中西弥兵衞) わかりました。 そこで、一つお尋ねしたいんですけども、先ほども申し上げたと思うんですけども、基本構想を受けて、その後の
スケジュールについてはどのように、何月ぐらいから実施設計に入り、そして、どれぐらいの規模で着工をする予定か、そこまでは難しいかもわかりませんが、現時点でわかるのがあれば教えていただきたいと思います。
○議長(伴資男) 市長。
◎市長(中嶋武嗣) 先ほどの御答弁の繰り返しになるかもわかりませんが、検討委員会におきましては、幅広い見識を持った方々に委員として委嘱をさせていただいておりまして、本庁舎のあり方につきましては、24年の1月を目途に基本構想を策定し、まず、基本構想を策定することが先決でございます。 さらには、パブリック・コメントを経て、3月には
庁舎改修整備基本構想をお示しし、そして、市民のコンセプトを得る段階まで至った過程を考えておりますが、まず議会の皆さんにもお示しをさせていただきながら、その後の実施工程表に入らせていただきたいと考えておるところでございます。 以上であります。
○議長(伴資男) 17番、中西議員。
◆17番(中西弥兵衞) 本庁舎の改築ということになりますと、そうたびたびやるわけにもいきません。経費もかかりますので、今後、いろいろな専門委員というか、この委員の皆さん方の意見をまとめられた上で、誤りなき対応をしていただくようお願いしておきます。 次に、2点目に移らせていただきます。 平成23年度新規重点施策の展開と進捗状況についてお尋ねいたします。 まず1番目、地域の資源を活かした元気な産業づくりの中で、
都市農村交流事業についてお尋ねいたします。 宿泊可能な
体験交流滞在施設を整備して、都市住民との交流を促進し、ひいては中山間地域での活性化を図る目的で、約3,300万円計上されておりますが、具体的にはどのような事業内容になっておるのか、お尋ねいたします。 ちなみに、高島市では、NPOが中心で古民家をあっせんし定住促進を図っており、また、長浜、米原では移り住むなら滋賀・湖北を合い言葉に、移住・交流事業を展開しております。このケースでは、移住・
交流推進機構、JOINのアドバイスを受け活発に行っておられますが、本市はどこかの機構からアドバイスでも受けておられるのかどうか、お尋ねします。 次に、甲賀の
茶生産振興事業についてお尋ねします。 地産地消を促進し、リーフ茶の消費拡大を図るため、約1,100万円計上されていますが、ことしも関西茶及び全国茶大会で上位入賞されるなど、近江茶、信楽茶の評価が高まっておりますが、今後、活力ある高級茶産地としての名声を高め、お茶の香りと文化が漂うまちづくりを推進するため、近江茶の主産地としてどのような取り組みをされようとしているのか、お尋ねいたします。 また、ハード面ばかりでなく、ソフト面での取り組みの一例として、静岡県の島田市では、静岡茶のPRも兼ねて、お茶がんばる課というユニークなネーミングを課の名前につけておられます。さしずめ、本市においても、現在、農業振興課と呼ばれておりますが、茶の香る香り茶という形の中では香りちゃん課というような名前に変えるのもいかがかと思いますけども、市長はどのように思われますか。 また、先般、京都府が宇治茶の世界文化遺産登録委員会なるものを設置されました。ペットボトルの茶の台頭に対し、きゅうすの文化を見直し、その延長線上に文化遺産への登録があると思われます。 世界各地の例から見ても、登録への課題は多く、並大抵のものではないと考えますが、大事なことは地元の盛り上がりが重要だということです。食育ならぬ飲育、飲む飲育、すなわち大人にも子どもにもお茶文化の普及を図ることが大事で、その意味では、本市がことしより始めた市内小学校でのリーフ茶のサービスは、その先取りとも言えるもので、この際、県や茶業協会とともに、琵琶湖だけでなく、近江茶の文化遺産登録を考えてはいかがですか、市長の見解をお伺いいたします。 次に、高速道路等を活かした
賑わいづくりでございます。 新名神を活用した
地域づくり事業について、お伺いいたします。 地域資源を生かし、新名神活用戦略の策定とありますが、どのような内容になっておりますか。こうかの宝創設事業及び発信事業については、BM会議、いわゆる
ブランドマネジメント会議等で有識者を交えて検討されておりますが、
近畿圏広域地方計画の
文化首都圏プロジェクトにある、ほんまもんを生かした関西ブランドの取り組みや、滋賀県がやっております滋賀・
びわ湖ブランドネットワーク等の動向も視野に入れて検討されているのか、お伺いします。 夏休み前に、
土山サービスエリアにオープンした
アンテナショップというか、観光案内所のようなものは、市内の
観光ボランティアガイドのメンバーが案内に当たっておりますが、なかなか好評だとのことです。これらを名阪や現
名神高速道路で設置する考えはございませんか。 次に、
観光客誘致推進事業についてお尋ねします。 新産業や新サービスを創出する
ビジネスマッチングの
取り組み状況について、報告願いたいと思います。 最近は、地域資源を観光商品化した地域住民が主体の着地型、従来は発地型と言われましたけども、着地型観光に変わりつつあり、地域の新たな魅力発見や地域資源の再評価が自治体にとって重要な課題となってきております。このため、自治体職員が地域の魅力を発見し成果を上げる取り組みが求められると思いますが、本市の状況はいかがですか。 一方、観光客誘致については、府県を越えた広域的な観光ルートの設定が進んでおります。例えば、関西広域連合では、関西は一つととらまえ、その中で
総合型リゾートの展開を図るため、
観光文化振興計画が現在策定されております。滋賀県においても、
レイク琵琶コンベンションゾーンを設定し国際会議の誘致を目指しており、その中でのワンデイツアーの対象地として甲賀・信楽も含まれております。 本市としても、伊賀、亀山だけでなく、奈良、京都、大津、伊勢等の
広域ネットワークを構築することが必要ではないでしょうか。その上で、観光物産PRに必要な
アンテナショップの新たな設置場所として、平成24年完成予定のスカイツリー内か、その周辺地に墨田区の観光協会と協議の上、実現に向けて取り組んでいただきたいと思います。また、中部国際空港や関西空港内も適地と考えますが、いかがですか。 次に、
商工業活性化支援事業につきまして、お尋ねします。 魅力ある商品開発への
取り組み状況とありますが、現況はどうですか。先週、
東京ビッグサイトで催された2011秋のギフト・ショーでは、ニッポンいいもの再発見をテーマに催され、多くの新商品が並んでおりました。 このギフト・ショーは、毎年、春と秋の2回開催をされており、不況に苦しむ信楽焼の業者も新商材でもって出店しておりましたが、今後も新たな商品開発を続けていかれますので、ぜひ御支援をお願いする次第でございます。 市長は、雑誌市政9月号で、焼き物の里から
国際陶芸産業都市へと題して寄稿されており、その中で、行政としても、1,000年もの間続いた伝統産業の火を未来永劫にわたりともし続けていくことが、今を生きる我々に与えられた使命であると考えると述べておられます。まさにそのとおり、ええことを言わはったなと思っておりますが、信楽焼に対する積極的な活性化支援を要請する次第でございます。 次に、
紫香楽宮跡整備活用事業につきましてお尋ねします。
整備活用基本計画策定の
スケジュールと策定委員のメンバーについて、お知らせ願います。 話は飛びますけども、平成20年に解明された万葉歌木簡が縁でつながりのある福島県郡山市ですが、今回の未曾有の参事により、放射線量や特定建造物の被害も大きく、安積香山の近くに位置する日和田小学校では、校舎の半分が使えず、1教室にふだんの1.5倍の児童を入れ、給食もとまっております。 このため、
甲賀市立雲井小学校では、木簡にちなみ、杉板に励ましのメッセージを書いて、夏休み前、約120枚をお送りしました。今後も、これを機に1,300年の時を超え、雲井と日和田の交流が深まることを願うばかりです。 最後に、安全・安心で世代や地域を超えた活発なまちづくりについて、お尋ねします。 洪水・
浸水ハザードマップ作成等についてでございますが、滋賀県の進める流域治水施策の一環として実施される大戸川流域の
ハザードマップの策定でありますが、この進捗状況についてお知らせ願います。 以上でございます。
○議長(伴資男) 当局の答弁を求めます。 市長。
◎市長(中嶋武嗣) 御質問にお答えをいたします。 まず、重点施策の地域の資源を活かした元気な産業づくりのうち、
都市農村交流事業についてでありますが、この事業は、中山間地域の集落を中心に、過疎や高齢化が進む地域で集落機能の低下が危惧される課題に対し、都市住民の農業体験や
田舎暮らし体験といった都市と農村との交流に対するニーズの高まりを生かし、
農村集落機能の維持や農村地域の活性化を目的に取り組んでおります。 重点施策として予算計上いたしております3,358万円に対しましては、基本的な内容でありますが、このうち2,500万円は、
農山漁村活性化プロジェクト支援交付金を活用し、国民宿舎かもしか荘を
都市農村交流事業での宿泊が可能な
体験交流滞在施設として整備するため、今年度、新たに調査設計費を計上したものでございます。 残り858万円は、滋賀県
ふるさと雇用対策事業を活用し、今年度が最終年度となります都市部の小・中学校の修学旅行や体験学習を初めとする農業体験の
受け入れ体制を整えていくためのソフト事業として計上いたしました委託経費で、平成21年度から3カ年計画で取り組んできたものでございます。 これまでの進捗は、1年目では都市部のニーズ調査、
受け入れ可能地域調査及び先進地での情報収集を行い、2年目は、
観光エージェントとの情報交換や
地域リーダーの発掘、育成支援並びに市内でのモデル事業を実施してまいりました。 3年目となる本年度は、
都市農村交流を進める協議会組織の発足に向けた検討とともに、5月には土山町大沢集落が、
茶摘み体験ツアーで30名を受け入れて、実践に向けた交流を体験していただき、今日までの取り組みにより、関係者の機運を醸成していくという目的につきましては、一定の成果が得られているものと考えております。 今後も、
受け入れ体制の構築を進めていくため、先進事例を主とした実践講座を継続実施をしていくとともに、
農業体験交流の
モニターツアーの受け入れにつきましても継続実施をしてまいります。 具体的には、9月26日に信楽町多羅尾地域で、約20名の大阪の専門学生の受け入れ、10月に土山町鮎河で、農協観光主催の
田舎体験ツアーの受け入れ、12月に土山町鮎河地域及び信楽町長野地域でも、ほんもの体験ツアーの受け入れなどを計画しているところでございます。 来年度以降のソフト事業につきましては、滋賀県
ふるさと雇用対策事業の期間が終了することから、新たに
農山漁村活性化プロジェクト支援交付金を活用しながら、これまでの
モニターツアーで受け入れた経験や先進事例の調査結果を生かし、より交流が深まる小・中学校の教育旅行を中心に受け入れていきたいと考えておりますとともに、自治振興会などによる地域の組織で取り組むコミュニティビジネスへの事業展開も視野に入れて、
都市農村交流を推進してまいりたいと考えております。 なお、現在タイアップしております特定の団体等はございませんが、これまでの経過の中では、県、JAこうかなど、市内の関係機関だけでなく、先進的に取り組まれております県内の関係団体や農協観光などととも連携し、計画を進めているところでございます。 次に、甲賀の
茶生産振興事業についてでありますが、まず、高級茶の生産拡大を図るため、かぶせ茶などの生産拡大に対し助成を行う事業につきましては、生産拡大の目標面積を3カ年で30ヘクタール、初年度となる本年度は、その3分の1に当たる10ヘクタールを目標として、滋賀県やJAこうかなどの関係機関の協力のもとに事業の周知を行い活用を図ってまいりましたところ、目標を大幅に上回る約25ヘクタールの申請をいただきました。 生産量につきましても、昨年の猛暑や春先の低温障害により、共同入札販売会における1番茶の全出荷量が前年比で13%減少する中、かぶせ茶については1%増となっており、かぶせ茶などの生産拡大につながっているものと考えております。 来年度以降も、本年の結果を踏まえ、安定した高品質なかぶせ茶の生産や新たに、てん茶の生産拡大も視野に入れ、関係機関と協力して茶生産農家への支援をしてまいりたいと考えております。 次に、市内の小学校へ甲賀市産のリーフ茶を提供し、地産地消を促進しリーフ茶の消費拡大を図る事業につきましては、ことし5月25日に始まり、これまで市内の20小学校へリーフ茶を提供いたしております。提供するお茶は、一月ごとに、せん茶、かぶせ茶、玄米茶、ほうじ茶と種類を変えており、茶の種類による違いなども楽しんでもらいながら、市内でつくられるリーフ茶を味わってもらっております。 1学期終了後に実施をいたしました小学校へのアンケートでは、児童、関係職員ともに大変好評で、おいしいお茶が飲めてうれしい、お茶が好きになった、地元の茶畑のお茶だと思うと誇らしい気持ちになったなどの意見が寄せられております。 2学期からは、滋賀県茶業会議所の消費宣伝事業として、小学校の希望により、お茶のいれ方教室の開催を予定しており、既に10校から開催の希望を聞いております。現在、小学校では教職員や用務員の方がお茶をいれて児童に提供をされておりますが、児童自身がお茶のいれ方を学ぶことにより、一層お茶に親しみ、家庭においてもリーフ茶を飲む機会が定着することを期待をいたしております。 生活様式の多様化により、リーフ茶離れが進んでいると言われておりますが、リーフ茶からいれたおいしいお茶を飲めば、世代に関係なくお茶のおいしさや魅力は伝わるものと確信をいたしております。 また、御提案いただきました特色のある課名や世界文化遺産登録の取り組みなどは別にいたしましても、甲賀のお茶をいろんな角度から広くPRする取り組みは、甲賀のブランド化を進めております当市にとりましては必要な取り組みと考えております。 ことしの11月には、大阪城公園で開催されます、はなやか関西~文化首都年~2011 「茶の文化」フォーラムに関係団体とともに参加をし、朝宮のせん茶や土山のかぶせ茶などの甲賀の茶を出展することで、関西一円に消費者向けのPRを予定しているところであります。 先人の培ってきたお茶の文化に感謝をするとともに、旧来室町時代以降の日本の五大銘茶産地の一つということの復権を目指すとともに、甲賀のお茶がますます発展し次世代に引き継がれていくよう、今後も支援を続けてまいりたいと考えております。 次に、高速道路等を活かした
賑わいづくりの中の新
名神高速道路を活用した
地域づくり事業についてでありますが、今年度、新
名神高速道路活用戦略プロジェクトチームを構成し、昨年11月に策定いたしました基本方針に基づき、特に新名神を活用し、甲賀市のよさを生かし切るための具体的事業の検討を重ね、現在、新
名神高速道路活用戦略素案の作成中であります。今後、パブリック・コメントを行い、年度内に活用戦略として決定をしたいと考えております。 この新
名神高速道路活用戦略は、現在、見直し中であります総合計画の後期基本計画の最重点戦略として、平成24年度から実施に移し、新
名神高速道路を活用した甲賀のにぎわいを目指したいと考えております。 次に、新
名神高速道路を活用した
地域づくり事業のうち、観光部門についてでありますが、本年度、市の重点施策として地域ブランド開発などを行う、こうかの宝創設事業と
アンテナショップの設置などを行う、こうかの宝発信事業のほか、観光ネットワーク化事業として、忍者をコンセプトに伊賀市との連携を図りながら、こうか忍者プロジェクト2011事業に取り組んでおります。 この事業につきましては、民間主体の組織として総勢16人の構成メンバーによって、こうかブランドマネジメント会議を4月28日に立ち上げ、現在、3部会に分かれていただきながら、延べ28回の会議を重ね、それぞれ計画をいたしております事業実施のため、精力的に活動をいただいております。 中でも、こうかの宝創設事業では、当市の地域カテゴリーブランドである忍者、宿場、信楽焼にまつわるお宝や、また、それ以外に眠る新たなお宝を関係市民団体の皆さんとのワークショップを通じて発掘し、ネットワーク化を図ることで、統一した、こうかブランドを生み出そうとする取り組みが現在進められているところであります。 また、こうかの宝発信事業では、
土山サービスエリアの敷地内に、8月6日から、土・日・祝日を基本に、
観光ボランティアガイドの皆さん方の御協力を得ながら、ぐるっと甲賀・観光情報発信処と称した
アンテナショップを開設をいたしておりますが、8月末までに延べ1,335人の方にお立ち寄りをいただいており、当市の観光PRに努めているほか、お客様にアンケート調査を実施をし、当市に対するイメージや認知度を聞き取ることで今後の観光戦略につなげる取り組みを進めております。 また、当市をイメージしたラッピングバスの運行につきましても、公募により決定をいたしましたデザインをラッピングした高速バスが、新大阪駅から大阪駅、土山SA、生桑車庫を経て、近鉄四日市までの間を、9月末から1日1.5往復、片道所要時間約3時間をかけて走行する予定であり、動く広告塔として当市ならではのインパクトのあるものになると期待をするものであります。 そのほか、こうか忍者プロジェクト2011事業につきましても、忍者をコンセプトとした観光戦略の展開を目指す中で、実写版
映画 忍たま乱太郎の封切りを絶好の機会ととらまえ、6月19日から9月25日まで、くすり学習館を会場として忍たま乱太郎企画展を開催しているところであり、8月末までに延べ1,927人の方にごらんをいただいております。 あわせて、7月17日には、忍びの里プララをメイン会場に、隣接する甲賀流忍術屋敷や、竜法師区や、また伊賀市の御協力のもと、忍者学園祭と称して、子ども忍者検定、実写版 忍たま乱太郎
映画事前試写会などを開催し、市内外から約1,500名の参加を得ることができ、改めて忍者の里・甲賀を発信できたものと思っております。 今後は、11月に伊賀市との連携のもとで忍者バスツアーを計画しているところであり、共通の資源である忍者をテーマとした観光戦略を引き続き、ともに進めていく予定であります。 これらのこうかの宝地域ブランド開発事業、また、こうか忍者プロジェクト2011事業は、甲賀市独自の観光ネットワーク化事業であって、
近畿圏広域地方計画に基づく、ほんまもんを生かした関西ブランドの創設という近畿圏広域の取り組みや、滋賀・びわ湖ブランドネットワークという滋賀県の取り組みを上位計画とするものではありませんが、これらとの相乗効果が図れる部分につきましては連携も考えていきたいと思っております。 続いて、
観光客誘致推進事業についてでありますが、新名神の開通によって、関西及び中部圏からも1時間という地理的優位性の中で、中部国際空港及び関西国際空港にもセールスに出向き、甲賀市をPRするため作成いたしました日本語版を初めとする英語版、韓国語版、中国語版のパンフレットを設置いただくなど、インバウンドを意識した取り組みも積極的に進めているところであります。 加えて、去る8月27日・28日には、関西国際空港での観光キャンペーンに参加し、国内だけでなく、海外からのお客様に対し当市の魅力を発信し、おもてなしの心で誘客活動に努めてきたところであり、海外からのお客様も忍者や信楽焼を通して、当市に大変興味を抱いていただいたところでございます。 今後は、こうか忍者プロジェクト2011事業を引き続き実施し、観光事業者、農業者、商工業者などを対象に、その成果を広く公表するとともに、本年度の集大成として観光を切り口とした連携や、新産業、新サービスの創出を図るための事業者間交流としての
ビジネスマッチングを実施する予定をいたしております。 車社会が主流となった今、移動時間の短縮が可能となったことで、一極集中的な観光地のにぎわいや、また滞在型観光が減少しているのも事実であり、単一での観光戦略には限界がありますことから、御質問にありましたように、全国的な視野のもと、関西広域連合を初めとした滋賀県や各種観光関連団体、また、隣接する伊賀市との広域化による連携のもとで、引き続き、さまざまな機会を通して当市の持つ魅力を発信し、観光客の誘客による賑わいのあるまちづくりを目指してまいります。 次に、
商工業活性化支援事業についてでありますが、新しい甲賀ブランドの創出を目指し新商品の開発事業に取り組む市内事業者を支援するため、本年度、地域特産品開発事業補助金の交付要綱を一部改正いたしました。 改正点につきましては、従来補助対象といたしております新規商品の開発に加え、既存商品の改良も新たに補助対象といたしております。 この制度につきましては、7月1日から9月30日までを第1期の募集期間として現在補助金の申請の受け付けを行っており、既に新商品開発1件を交付決定したところでございます。 交付決定した案件につきましては、地元の酒屋さんが地元の酒米でつくった酒のかすを使用し、市内の和菓子屋とコラボレーションした焼き菓子の開発であります。そのほかにも数件の問い合わせをいただいており、現在、補助金申請の準備をしていただいているところでございます。 また、これらの商品開発につきましては、申請前に、こうかブランドマネジメント会議の担当部会や甲賀市商工会からも商品開発に対する御意見やアドバイスをされており、引続き、完成まで関係者の連携を密に図りながら取り組みを進めているところでございます。このような補助制度も活用しながら、大切な地場産業の振興に努めてまいります。 続いて、
紫香楽宮跡整備活用事業についてでありますが、史跡紫香楽宮跡は、聖武天皇の宮跡として広く知られ、大仏造立や万葉集、天平文化等、多くの関心と知名度の高い要素を備えており、さらに新
名神高速道路信楽インターチェンジ近くの位置にあり、観光客集客に大きな期待が寄せられます。特に、史跡紫香楽宮跡を史跡整備するだけにとどまらず、観光も含んだ地域活性化につなぐ必要があります。 そこで、本年度から、教育委員会内に史跡紫香楽宮跡整備活用計画策定委員会を設置をし、24年度までの2年間で、史跡紫香楽宮跡の整備と活用策の方針を検討していただくことといたしております。 策定委員会には、考古学や古代史といった学識経験者だけでなく、地元の区や自治振興会からも参画をいただき、合計14名の委員の皆さんから広く意見を聞かせていただくことといたしております。 史跡紫香楽宮跡は、甲賀市にとりましても貴重な歴史資産であり、さらに地域にとりましても重要な地域資源でございます。雲井地域では、ふれあい市や歴史講演会の開催、宮跡の遺構標示、特産品の販売などの各種のイベントに今年度も取り組んでいただけると聞き及んでおります。全国的に知られた史跡紫香楽宮跡のすばらしさを、地域の皆様と協働しながら引き続き発信してまいります。 次に、安全・安心で世代や地域を超えた活発なまちづくりの洪水・浸水
ハザードマップ作成事業についてでありますが、当事業は、洪水時における河川の破堤等による浸水情報や、避難方法等に係る情報を住民の方々にわかりやすく提供するために作成するもので、野洲川・杣川洪水
ハザードマップにつきましては平成18年度に作成しており、今年度は、昨年10月に滋賀県で公表された大戸川における浸水想定区域をもとに、水害発生時に備え避難方法等を再確認していただき、防災意識を高めていただくために
ハザードマップの作成事業に取り組んでおります。 現在、滋賀県の
ハザードマップ活用支援事業の補助を受け、作成業務を7月に委託発注し、
ハザードマップの素案作成を行っている段階であり、第3・四半期には素案をもとに地元協議を行い、年度内に関係地域に
ハザードマップの説明と配布を行う予定をいたしております。 この
ハザードマップで、浸水想定区域及びその周辺の方々に避難経路や避難場所を熟知願うことにより、洪水時において速やかに安全な場所へ避難していただき、人的被害等を最小限に防ぐことができることから、水害発生時に備えた地域での学習会や防災訓練等の資料として有効に活用し、地域住民の方々にさらなる防災意識の向上を図っていただけたらと考えております。 先ほど、答弁の中で250万円と答えましたが、正しくは、このうち2,500万円は農山村漁村プロジェクトの支援交付金を活用したということで、訂正しておわびいたしたいと思います。
○議長(伴資男) 17番、中西議員。
◆17番(中西弥兵衞) ただいま質問させていただきました、この事業、特に平成23年度の新規かつ重点施策でございます。これに対して期待する面も多々ありますし、これらの中で、いい結果が出るようでしたら、また次年度も考えていただきたいなというふうに思いますので、その辺も踏まえて展開をしていただきたいと思います。 ただ、1点だけ担当部長にお尋ねします。 大戸川の
ハザードマップの件ですけども、先般も同僚議員からもありましたが、大戸川に流入する中小河川、非常にたくさんございます。先般の12号のときも非常に危険な水位まで達したところもございますが、これに対するしゅんせつ、排砂、これらの考え方についてはどのように考えておられるのか、お答え願いたいと思います。
○議長(伴資男) 建設部長。
◎建設部長(村木民夫) 中西議員の再質問にお答えをいたします。 まず、
ハザードマップの件ですけども、基本的に県では14河川、流域面積で一定の基準を持たれているようで、50平方キロメートルの河川ということで決められております。ちなみに、甲賀市では、先ほど市長が申し上げましたように、野洲川、杣川、大戸川がこの
ハザードマップ作成事業の対象になるということでございます。 その他河川、1級河川はたくさんございます。御指摘のありましたように、大戸川に流入する河川もたくさんありますけども、ここは
ハザードマップという考え方ではなしに、地域の安全度マップというようなものは、県は今後作成をして公表される予定をしております。この中では、家屋の流出の危険性、あるいは水没なり床上・床下浸水等々を一定想定をして、それを地域の方に中小河川であっても御承知をいただきながら、今後のそうした防災に役立てていただくということで、こういう考え方をされております。 加えまして、これはソフト面での対応ということになるわけですけども、ハード面では、昨日も御質問にお答えをいたしておりますように、中小河川の河床の上昇、あるいは立木の繁茂というようなことで、かなり危険な状況のところもございますので、まずは市としましては人命第一、その次に財産保全というような観点から、県に対しまして、こうした河川整備の要請をしてまいりたいと、このように考えております。 以上でございます。
○議長(伴資男) 17番、中西議員。
◆17番(中西弥兵衞) それでは、3点目に移らせていただきます。 本年度のゼロ予算事業として掲げられております「元気なこうか」行政経営研究会設置による政策形成能力向上事業につきまして、担当部長にお尋ねいたします。 平成23年度のゼロ予算事業の中で、職員の創意工夫による取り組みの推進があり、その中に「元気なこうか」行政経営研究会の設置が掲げられておりますが、当該事業の内容と進捗状況についてお尋ねいたします。 まず最初に、研究会設置の目的、政策形成能力向上だとか人材の育成等のほかに、いろいろあると思いますが、お願いいたします。 2番目に、研究会への参加は自薦なのか他薦なのか、そして、その人数はどんな状況ですか。 3番目、研究・研修内容、テーマの設定はあるのか、先進地の視察はどうか、そして、市長、副市長のこの研究会へのかかわりはどうなっておるのか。 これはちょっと無理かと思いますが、参加職員の意識の変化が結果的には出てくると思うんですけども、現時点ではまだ無理かと思いますが、もし何かあればよろしくお願いします。 合併後の職員適正化計画により、総職員数はほぼ目標人数に近くなっておりますが、激変する管理職対策も含め、人材の育成が重要と考えられることから、今後は、この成果を見て、さらなる充実を図ることは必要と思われます。多くの自治体においても、本市同様に職員の政策形成能力を高め、挑戦し続ける若手職員を育成する研修を実施されているケースがあります。 例えば、静岡県磐田市の例を見ますと、若手職員の政策形成能力を高め、市が目指す市民第一、現場第一、行動第一を実現できる職員育成を図るため、平成22年、磐田市の渡部市長の呼びかけで草莽塾というのが開講しました。塾の名称は、草莽崛起に由来、幕末期に吉田松陰が、日本を変えるため今こそ立ち上がるべきと市井の人々に訴えかけた思想から市長が命名されたとのことです。本市も何かよきネーミング、鹿深塾だとかを考えてはいかがですか。 昨年度は、研修の成果として三つの施策が具体的に提案され、実現に向けた検討が始められているとのことです。そして、2年目のことしは、磐田市をよくしたい、積極的にやってみようという意識変化があらわれたとのこと。 本市としても、今後は市役所の財産は人しかいない、チャレンジし続ける職員が当たり前になっていく市役所づくりを目指し、さらにバージョンアップを図り、これからの都市間競争に打ち勝ち抜ける職員の形成が必要ではないかと思われますが、その辺につきましてもお尋ねいたします。
○議長(伴資男) 当局の答弁を求めます。 総合政策部長。
◎市長(中嶋武嗣) 私のほうから、再質問にお答えをいたしたいと思います。 このリフォーム改修事業につきましては、仕事の受注機会の少ない困っておられる小規模業者の方に、ふだん修理が思いがつかない普通一般に生活しておられる方の一般しせいの方を対象に、この事業で取り組みたいという思いがあったわけでございます。 その中におきましては、やはり伝承技術の継承、さらにはまた地元経済の活性化に、検証しながら、試行錯誤しながら取り組んでいきたいという私の思いを入れさせていただきました。 総論といたしましては、当事業は潜在しているリフォーム事業を喚起し、また急激に冷え込んでおります地域経済の活性化と必要な技術の伝承の一助になればという、その思いから6月の補正をお願いしたものでございます。 このことにつきましては、成果は一定の評価が得られてたと考えておりますが、先ほど申し上げましたように、アンケート結果の総評を検証いたしました中で取り組んでいきたいという思いもございますし、また、すべての要望におこたえする制度ではないということも御理解をいただきたいと思います。 いずれにいたしましても、このアンケートの結果を見ました中で、試行錯誤の中で進めさせていただく予定でございます。 私からは以上です。
○議長(伴資男) 21番、安井議員。
◆21番(安井直明)
産業経済部長さんのおっしゃるのは、そこまでかと思いますが、私言っているのは、補助金の交付規則も含めてですね、去年、区長をさせていただいたということも申し上げました。それも、補助金交付規則に基づいてやられていることです。全体を、担当部長を初めとしてですね、見直していただく考えはないかということを言っているんです。 それと、アンケート結果については、ぜひ私も関心を持っております。多くの方が設問はどうか知りませんが、この制度のよしあしを問われるということであれば、結果は本当にいい制度、もっと早くしてほしかったという意見もあるかもわかりませんが、そういう答えが返ってくると思うんです。ぜひアンケート結果については、議員にもまた報告願いたいと思います。 その規則そのものについて、それは部長になるのか、担当はどの部長になるのかわかりませんが、お考えだけお願いします。
○議長(伴資男) 総務部長。
◎総務部長(水上敏彦) それでは、お答えを申し上げます。 今、補助金交付要綱につきまして御質問をいただきました。これは、ほかのさまざまな補助金にも関係をしてくる問題でもありますので、今、御意見をいただいたことも含めまして、実情を検証しながら、よりよい方向性を見出してまいりたいというふうに考えております。
○議長(伴資男) 21番、安井議員。
◆21番(安井直明) それでは、大きく3点目は、かもしか荘の整備計画を質問いたします。 かもしか荘は、昭和44年に建設されて以来、自然景観のすばらしさや、いやしの空間、かもしか温泉の効能を求めて多くの方が利用客として親しまれてきました。 しかし、温泉、便所などを初め、施設の老朽化も著しく、耐震化の問題やバリアフリーの面においても改修が求められています。先日、これも水口の方ですけれども、かもしか荘が閉められると聞いたが、どうなるのか、そういう問い合わせがありました。また、今回の平成23年度一般会計補正予算でも一部改修費が計上され議決されましたが、そこで2点にわたって質問をします。 かもしか荘の今後の年次計画と予算はどのようにつけようとされているのか、また露天ぶろがありますが、これを増築し、より広いものにする考えはないか、2点にわたって質問をします。
○議長(伴資男) 当局の答弁を求めます。
産業経済部長。
◎
産業経済部長(和田龍夫) 御質問にお答えをいたします。 国民宿舎かもしか荘の今後の年次別計画と予算についてであります。 国民宿舎かもしか荘は、昭和44年に滋賀県において建設をされて以来、築42年が経過をいたしております。その間、多くの方々に御愛用いただくとともに、地域の皆さんが集い、語らう憩いの場として親しまれてまいりました。しかしながら、時代の流れとともに生活様式の変化に伴い利用者のニーズも多様化をし、主にトイレや洗面所といった設備の充実を求める声をいただくようになりました。 また、何よりも築42年という年月を経過したことにより施設の老朽化は著しく、近年では雨漏れなど、建物本体そのものに影響をもたらす事態となっているとともに、地震に対する備えや、また、高齢者や障害をお持ちの方々に、より配慮した施設改修も望まれているところでございます。 そのような中、これまで建物の改修を進めるに当たりましては、基盤となる土地所有権の問題解決が旧町からの長年の懸案となっておりました。このたび、服部議員の御尽力により、地元とのたび重なる折衝をしていただきました結果、懸案事項でありました土地所有権の問題を解決に導いていただきました。 去る8月25日には、土地所有権を甲賀市に移転することについて、地元関係者との合意を取りつけていただき、8月30日に所有権移転登記も完了し、服部議員のおかげをもちまして事業を本格的に進めることができるようになりました。 今後の年次別計画及び予算についてでありますが、平成23年度は、施設の耐震診断及び実施設計業務で予算額2,500万円を予算化をいたしており、平成24年度からは、建築工事に着手するための必要な事業費として、2億7,500万円を国に対して要望し、平成25年度中に再開を目指してまいりたいと考えております。 次に、露天ぶろの増築についてであります。 平成7年7月のオープン以来、昨年度末までに延べ約48万3,000人という多くの方々に、かもしか温泉として御利用いただいており、平成13年度以降の10年間の平均で、年間約250万円の入湯税が収入となっております。 しかしながら、洗い場の増設などについて利用者の方々からも御要望をいただいておりますし、また、そのほかにも露天ぶろとしての機能を十分果たす上においても、改善が必要であると認識をいたしております。 しかし、この施設は山村振興事業補助により建設をしておりますことから、補助金適化法などに照らし、改修することに問題がないか、まず、県や近畿農政局と協議を進めたいと考えております。 以上、答弁とさせていただきます。
○議長(伴資男) 21番、安井議員。
◆21番(安井直明) 長年の懸案であった土地問題について、今、お聞かせ願って、同僚議員が全力を挙げて頑張ったということを聞きまして、本当に敬意を表したいと思います。 この土地問題は、非常に複雑な問題でありまして、土山町議会の時代から問題になっていた案件であります。同時に、これから引き続き、非常に景色のいいかもしか荘です。豊かな水も流れておりますし、この改修に向けて全力を挙げていただきたいと思います。 次の質問に移ります。 大きく4点目は、震災の教訓からも自主防災組織の強化であります。 災害時に、初期消火や救助に当たるため、地域の住民でつくる自主防災組織の組織率が、今年度、全国で7割を超えました。95年の阪神・淡路大震災当時は、4割強でしたけれども、震災を契機に共助の重要性が見直され、組織化が進んでいます。 都道府県別では、東海地震で大きな被害が想定される愛知で98.8%、これが最も高いんです。また、東南海・南海地震で津波被害が懸念される三重県ですが、95年の42.7%から93.2%、和歌山県は10.1%から73.2%、それぞれ大きく上昇したと言われています。甲賀市の自主防災組織率は70.9%、国の平均74.4%、県下の平均86.2%を下回っています。 しかし、8月18日ですが、総務常任委員会で土山町のあずま会館の活動をお聞きし懇談させていただきました。すべての委員さんから、すばらしい活動だということが言われておりましたが、平成17年度に消防団のOBの方でつくられ、すばらしい活動をされていました。 また、私の住む前野区、さらに隣の頓宮、市場、三軒家、山内でも猪鼻、山中を初め、多くのところが自主防災組織がつくられて、機関紙の発行などを初め、防災訓練など活発に行われております。これらの活動を甲賀市に広げていくためにも、防災意識、組織率の向上が求められます。 そこで、今後の対策を質問いたします。 一つは、3月11日の震災を教訓に何を強化しようとしているのか、自主防災組織活動調査書は、どのように活用されているのか、防災出前講座の昨年度と本年度の実績はどうか、まだできていない自治会・区に対して、自治振興会もあるかと思いますが、意義や結成の必要性、手順、先進事例など、説明会を開催してはどうか、自主防災総合補助が出されているが、この予算と実績、さらに増額する考えはないか、質問をします。 また、避難所がたくさんありますが、この耐震診断との関係で避難所の箇所数と耐震に耐え得るところはどれだけあるのか、耐震補強が必要な箇所数とその予算取りはどうか、今後どのように進めようとしているのか、どの部署が責任を持つのか、多額の予算を伴いますが、これらも年次計画を決めた長期のプログラムが必要だと思いますが、以上の点について質問をいたします。
○議長(伴資男) 当局の答弁を求めます。 政策監。
◎政策監(田村善一) 安井直明議員の御質問にお答えいたします。 震災の教訓からも自主防災組織の強化についての御質問のうち、まず1点目、3月11日の震災を教訓に何を強化しようとしているのかについてであります。 東日本大震災では、地震、そして津波、原発による甚大な被害が広域的に発生し、特に高齢化、過疎化の進む地域では、津波に逃げおくれ、また、高台へと避難できず犠牲となられた65歳以上の高齢者が過半数を超えております。そして、避難所生活も長期化し、一時は40万人を超える被災者の方が避難所生活を送られてきたところであります。 市といたしましては、これらを教訓として、行政だけでなく、区・自治会、自治振興会を中心とした自主防災組織の立ち上げと協力もいただきながら、有事の際の迅速かつ的確な危機情報の伝達、さらには災害弱者である高齢者、障害者、外国人などの避難誘導や避難所における生活支援などについて強化をしていく必要があると考えております。 ちなみに、阪神・淡路大震災では、約6割近い人が近所の人に助けていただいたという調査結果も出ております。 また、広域連携協定などによる自治体間の相互応援体制の整備についても、さらに進めてまいります。 2点目の自主防災組織活動調査書は、どのように活用されているのかについてであります。 市内の自主防災組織の活動状況について、市として現状を把握させていただくとともに、未組織の区・自治会、あるいは自治振興会には、その結成を呼びかけていくために活用をいたしております。 3点目の防災出前講座の昨年度と本年度の実績はどうかについてであります。 平成22年度が年間で11件、平成23年度は、既に半年間で昨年度と同じ11件の申請をいただいており、本日までに9件実施し、10月に2件を実施する予定でございます。 4点目の、まだできていない自治会・区に対して、意義や結成の必要性、手順、先進事例など説明会を開催してはどうかについてであります。 まだできていない区・自治会に対しましては、先ほど申し上げました防災出前講座などの機会を通じ、先進事例を紹介するとともに、自主防災組織の意義や必要性、手順について説明を行い、早期の結成をお願いしているところでございます。今後、未組織の区・自治会、あるいは自治振興会の関係者の方々に御参集をいただきお願いをすることも一つの方法と考えております。 今後も、引き続き、未組織はもとより既に組織をされている区・自治会も含めて、災害発生時の初期段階で、より有効できめ細かな防災体制が構築できるよう、地域の集会等の機会を通じて啓発に努めてまいります。 5点目の自主防災総合補助が出されているが、予算と実績、さらに増額する考えについてであります。 自主防災組織の資機材や備品等の整備のための自主防災組織強化補助金につきましては、平成21年度が420万円の当初予算に対して、要望された6団体すべてに交付をさせていただき、実績が357万7,000円であります。また、平成22年度は、280万円の当初予算に対して実績が271万8,000円で、9団体の要望に対して7団体に交付をいたしております。 なお、平成23年度は280万円の当初予算となっておりまして、現在、9団体の要望をいただいている状況でございます。 今後は、申請時における
取り組み状況も十分確認をさせていただきながら、必要な予算の確保に努めてまいりたいと存じます。 6点目の避難所と耐震診断との関係はどうかについてであります。 まず、避難所の箇所数と耐震し得るところでありますが、現在、甲賀市内には1次避難所が234カ所、2次避難所が45カ所、その他昨年に市内の社会福祉法人8団体と協定を締結いたしました福祉避難所が22カ所あります。 これらの避難所の耐震についてでありますが、避難所として指定をさせていただいております公共施設85カ所のうち、耐震であるところは55カ所あります。また、福祉避難所は、22カ所のうち21カ所で耐震されております。 しかしながら、地元の集会所等で避難所として指定させていただいております187カ所については、耐震について把握できておりませんので、今後、早急に調査をさせていただくとともに、昭和56年5月以前の旧の耐震基準による木造施設の管理者には、早期の耐震化を図っていただくよう御協力の依頼を行ってまいります。 次に、耐震補強が必要な箇所数とその予算取りについてであります。 避難所において耐震補強が必要な公共施設は、31カ所あります。今回の震災を教訓とした地域防災計画の見直しの中で、全庁的に検討を進めることといたしております。 次に、今後どう進めるのか、どの部局が責任を持つのかについてであります。 まず、市内の建築物の耐震診断・改修の方法については、建設部の住宅建築課が、耐震改修促進法の規定に基づき県と連携をしながら今後も引き続き行ってまいります。 また、市が所有する避難所も含めた公共施設の耐震化につきましては、所管をしているそれぞれの部局が、その役割を担い、今後も責任を持って計画し取り組んでまいります。 次に、多額の予算を伴う点からもプログラムが必要だが、どうかについてであります。 甲賀市では、先ほど申し上げましたとおり、耐震化の予算につきましては、今回の震災を教訓とした地域防災計画の見直しの中で、プログラムについても全庁的に検討を進めることといたしております。 また、議員の御指摘のように、学校施設や体育館などの耐震補強には多額の予算が伴うことにより、国の補助制度の拡充や上乗せについても、県を通じて関係省庁に対して要望をしてまいります。 以上、答弁といたします。
○議長(伴資男) 21番、安井議員。
◆21番(安井直明) 再問したいと思います。 平成23年度自主防災組織活動支援取り組み概要というのが出されておりまして、これにつきましては、年度当初の区長会で配られたというふうに聞いておりますが、初めにのところで震災の問題が書かれております。しかし、3月11日に震災が起こって、区長会は、その後、当然のことですが、十分なやはり検討がなされ、そういう時間的余裕がなかったんだと思います。内容については、ほとんど、初めにということで書かれておりますが、内容的にはほとんど変わっていないということを聞いているんですが、今後ですね、引き続き、区・自治会に対して説明会をする必要があると思うんです。 その点で、冒頭申し上げましたけれども、今回の大震災を想定内ということで言われていた方がありますが、ほとんどの自治体、国もそうですが、想定外ということでした。しかし、あの結果が出たわけですから、抜本的に見直す必要がある。 さらに、人命を守るという点で、いかに自主防災が大切かというのは行政の口からも語られております。抜本的見直しをする、今後どう進めるのかという点で、それぞれの部署が責任を持つというような問題で私はないと思うんです。それぞれの部署を集めて、統一的にきちっとやっていく必要があると思うんですが、その点はどうか。 出前講座というのは、注文があって出前するんです。私が言っているのは、注文がなくても、今の組織率の70%、少なくともそれを引き上げるということでれば、あずま自主防災に見られるように積極的な活動をされているところがあるんですから、行政がみずから行ってですね、そのことについて説明をするというのが本来だと思うんです。その点についても、お聞きしたいと思います。 それと、公共施設の耐震について莫大なお金が要ります。学校や公民館もそうですが、地域の自治会、公民館もそうですけれども、それぞれの公民館は耐震が十分できておりません。これらについても、限られた財源の中で、どこを優先的にするのかというのは、ぜひ防災計画の中の見直しの中で入れていっていただきたいと思います。
○議長(伴資男) 政策監。
◎政策監(田村善一) 安井直明議員の再質問にお答えをいたします。 取り組み概要についての御質問でございました。 確かに、年度当初の区長会では、提出事項の量も大変複雑でボリュームも多いものでございまして、一定時間の確保しかできておりませんので、年度内に何とか地域区長会が開催をされる予定でございますので、そうした機会をとらまえて、再度、十分詳しく説明をさせていただき、御要請をしてまいりたいというふうに考えております。 2点目の出前講座の件でございます。 申し込みをいただいて、確かに説明に伺うというのが、この出前講座の趣旨でございますけれども、今後は、おしかけ講座、あるいはまた未組織でございます区・自治会の代表者、あるいは役員の方に御集合をいただいて、その場でそうした自主防災組織の重要性、こうしたものを説明をさせていただきたいというふうに存じております。 あるいはまた、自主防災のために防災リーダーというのを各区なりで設置をいただいておりますが、この方々の研修会も年に一度持たせていただいておりますその席上におきましても、そうした自主防災組織の重要性につきまして御説明をしていきたいというふうに考えております。 最後、公共施設の見直しに関してでございますが、おっしゃいますように、これはたくさんの財源を必要といたしますことから、今後、地域防災計画の中で、その見直しに当たって財政当局とも協議をしながらプログラム化をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。 以上、答弁とさせていただきます。
○議長(伴資男) 21番、安井議員。
◆21番(安井直明) 先ほどちょっと言い忘れましたんで、もう1点ですが、自主防災の総合補助というのがなされておりまして、先ほど金額を言われました。21年度が420万円で実績が357万7,000円、22年度が280万円、271万円、23年度は280万円で9団体というふうに言われております。自主防災組織強化補助と育成補助があると思うんですが、この点は大幅に予算をふやすというのは考えられると思うんですが、その点、どうでしょうか、新年度予算で。
○議長(伴資男) 政策監。
◎政策監(田村善一) 自主防災総合補助金の件について、再度御質問をいただきましたので、お答えを申し上げます。 おっしゃっていただきますように、平成23年度は280万円で、現在9団体の御申請を受けておるところでございます。しかし、3月11日の震災、あるいは台風12号を経験をいたしました今、市民の方の中に、こうした意識が大変強く芽生えてきておるというふうに感じますので、今後、財政と協議をいたしながら、その補助金額についての増額に取り組んでまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○議長(伴資男) 21番、安井議員。
◆21番(安井直明) それでは、時間の関係で、最後に大きく5点目、鹿深ホール等の今後の利用について質問をいたします。 平成23年7月27日開催の甲賀広域行政組合臨時議会におきまして、旧行政組合事務所及び鹿深ホールを甲賀広域行政組合から甲賀市に無償譲渡し、屋根、空調施設などを改修する補正予算450万円が議決されました。 鹿深ホールは、皆さんも御承知のとおり、甲賀市の中心水口町にあり、碧水ホール、社会福祉センター同様、床面積の規模や駐車場もあり、非常に重宝されている施設の一つです。 そこで、2点にわたって質問をいたします。 この鹿深ホールにつきまして、改修時期の終了と甲賀市として引き受けた場合、今後、どのように活用されようとしているのか、その計画を質問いたします。 それと同時に、前にも議会でも取り上げてまいりましたが、現在の鹿深ホールの駐車場は、体育館等もあり狭いということで、広げる考えはあるかないか、この点についても質問をいたします。
○議長(伴資男) 当局の答弁を求めます。 市長。
◎市長(中嶋武嗣) 安井議員の御質問にお答えをいたしたいと思います。 鹿深ホールの改修時期の終了と甲賀市としての今後の活用計画についてでありますが、議員も組合議員として御高承のように、甲賀広域行政組合の鹿深ホールにつきましては、将来を含めた財政負担を考慮し、当市といたしましては、施設の維持運営に必要な修繕が組合において行われることを前提として、無償譲渡を受けるべく、甲賀、湖南で両市で構成する行政組合と協議をしてまいりました。こうした方向に沿って、組合により屋根改修工事と空調設備工事が施工されております。 この工事の施工期間は、9月下旬までとなっておりますが、さきの台風のきつい降雨によりまして、旧事務所天井からの新たな雨漏れが発見されましたので、発注済みの工事とは別途に修繕工事が施工される予定でございます。これらすべての工事の完了後、甲賀市の施設としての条例整備に基づいて議会にお諮りをした上で、組合から譲渡を受けたいと考えております。 鹿深ホールにつきましては、昨年度まで各種の団体の研修会、総会、催し物等の会場として、年間95件の利用がございました。水口中央公民館の施設として利用していくことを中心とし、ほかの可能性も検討しながら、譲渡後は市民の皆様のために有効活用していきたいと考えているところでございます。 次に、駐車場についてでありますが、鹿深ホールを含む水口中央公民館及び水口体育館周辺の駐車場は、体育館南側の借地を含めて約100区画ございます。体育館で行われる競技会等により多数の来場者があり、また、公民館行事等が重なるときなどは駐車スペースが不足する場合もありますが、そのようなときには、特に自家用車での乗り合わせやコミュニティバスの利用をお願いをいたしております。しかし、日ごろは館の催しには無理なく御利用いただいておりますので、現在のところ駐車場を拡張する予定はございません。 以上、答弁とさせていただきます。
○議長(伴資男) 21番、安井議員。
◆21番(安井直明) 鹿深ホールの規模の問題で言いますと、非常にあそこは私どもがいろんな催しや、また、いろんな団体さんがされる場合でも重宝するときがあるんです。社会福祉センターもそうですし、サントピアもいろいろ利用させていただくことがあるんですが、碧水ホール、社会福祉センター、サントピア、鹿深ホール、この程度の規模の集会ができる、また会議ができる、そういう会場は非常に大事であります。ぜひ、その点で充実した施設になるようにお願いを申し上げまして、質問を終わります。
○議長(伴資男) これをもって、安井議員の一般質問を終了いたします。 暫時休憩いたします。 再開は、3時10分といたします。 (休憩 午後2時56分) (再開 午後3時09分)
○議長(伴資男) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。 次に、2番、小西議員の質問を許します。 2番、小西議員。
◆2番(小西喜代次) 日本共産党、小西喜代次です。 大きく5点にわたって質問をいたします。 最初に、学校現場での日の丸・君が代のあり方についてお尋ねをいたします。 教育は、本市において重要課題として位置づけられていますが、さまざまな課題が山積をしています。この間、当市議会本会議でも取り上げられてきた日の丸・君が代の学校現場でのあり方について質問をいたします。 また、この件は大阪府の橋下知事が代表を務める大阪維新の会が、高等学校の入学式や卒業式などでの国歌斉唱の際、教職員に起立を強制する条例案と、教職員が不起立を繰り返せば懲戒免職処分にできる、そういう条例案も9月議会で成立させようとしていることに対して、地元大阪はもとより日本弁護士界を初め、全国的に反対の声がわき上がっているなど、大きな問題となっています。 もともと、侵略戦争の記憶と結びついた日の丸や天皇制をたたえる君が代を国旗・国歌とすることには、国民の間で議論があります。それもあって、政府は1999年の国会で、国旗・国家法を強行成立させましたが、条文にはどこにも強制の根拠はなく、政府は思想、良心などの自由を制約しないと約束してきました。そして、憲法19条は、思想及び良心の自由は、これを侵してはならないと明記しています。 国旗・国歌法の審議に当たって、政府は当時の小渕恵三首相が国旗の掲揚等に関し義務づけを行うことは考えておらずと答弁をしています。強制なしが日の丸・君が代問題の原則であることは、明白です。 さらに、2006年に教育基本法が改悪された際にも、政府は当時の塩崎官房長官が、日の丸の掲揚や君が代の斉唱に反対するのは、思想、信条の自由でありますと答えています。 強制しないことを原則に考えれば、日の丸に向かって起立することや君が代の斉唱、伴奏を義務づける余地がないことは言うまでもありません。強制しないことが原則との前提に立って、以下を質問いたします。 まず最初に、日の丸・君が代に関して、入学式や卒業式などでの行事の前に、通達、職務命令及び事前指導をしているのかどうか、お尋ねします。もしやられているすれば、その内容について伺います。 二つ目には、多様な考え、価値観が尊重されることや外国籍の子どもがいる中で、歌わない自由、起立しない自由はあって当然と考えますが、認識についてお尋ねをいたします。 6月議会のこの件での教育長答弁で、甲賀市には歌いたくない、歌わせたくない子どもや教師はいないと確信している、このように述べられています。この根拠について、お尋ねをいたします。 また、四つ目には、同じ答弁で、教育長は中学の入学式で歌わない子どもがいるが、これについては引き続き指導する、このように答弁をされています。何をしたのかどうかについて、お尋ねをいたします。
○議長(伴資男) 2番、小西議員の質問に対する当局の答弁を求めます。 教育長。
◎教育長(山本佳洋) 小西喜代次議員の御質問にお答えをいたします。 1点目の日の丸・君が代に関して、入学式や卒業式などの行事の前に、通達、職務命令、事前指導をしているのか、また、その内容はについてでございます。 日の丸・君が代に関して、入学式や卒業式などの行事の前に特別に通達は行っておりません。また、各学校においても、文書等により特別に職務命令を出すことはございません。 入学式や卒業式は、学校生活に有意義な変化や折り目をつけ、厳粛かつ清新な雰囲気の中で新しい生活への動機づけを行い、学校、社会など、集団への所属感を深める上で、よい学びの機会となるものでございます。 このように、式の意義を踏まえ、各学校におきましては、式に向けて発達段階に応じた各学年の指導や、全校で行う予行練習等における式の内容に沿った指導で、式に臨む児童・生徒の心構えをつくり上げるための指導を行っているところでございます。 2点目の多様な考え、価値観が尊重されることや外国籍の子どもがいる中で、歌わない自由、起立しない自由はあって当然と考えるが、認識はどうかについてでございます。 学習指導要領には、我が国の国旗と国歌の意義を理解させ、これを尊重する態度を育てるとともに、諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるよう配慮すること、君が代をいずれの学年においても歌えるように指導すること、入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに国歌を斉唱するよう指導するものとすると、指導内容が明記されております。 したがいまして、学習指導要領に基づき、教育活動の一環として、教師は生徒に、起立し斉唱するよう指導することは当然の責務でございます。 しかし、現実には宗教上の理由や保護者の皆さんの考え方などから歌わない子どももいることも考えられますけれども、学習指導要領の目標の達成は、各学校で計画された教育課程をもとに、児童・生徒が実際にさまざまな学習活動を積み重ねることで、初めて到達できるものでございます。歌わないことを前提とした指導ではなく、歌うことを通して、行事の意義や義務教育における指導のねらいが達成できるよう努めているところでございます。 3点目の6月議会のこの件での答弁で、甲賀市には、歌いたくない、歌わせたくない子どもや教師はいないと確信していると答弁いたしましたが、何を根拠にしているのかについてでございます。 本市内の小・中学校におきましては、学習指導や生徒指導において、まだまだ克服しなければならない課題も見てとれますけれども、まじめに学習に取り組もうとする子どもたちの姿や、きめ細かな指導計画のもと、熱意を持って指導に取り組む教職員の姿がみて見てとれ、ほぼ期待どおりの教育成果を上げていると確信をしているところでございます。こうした学びに対する真摯な姿勢を持ち合わせる師弟の姿こそが、学校教育のさまざまな場面で学びを豊かにし、生きる力を身につけることにつながるものであります。 学習指導要領の内容の一つである国旗・国歌の指導に関しても、特にその指導に困難を感じるという事例も報告されていないこと、そのねらいを把握し指導実績も上がってきていることから、その旨答弁をさせていただいたところでございます。 4点目の同じ答弁で、中学の入学式で歌わない子どもがいるが、これについては、引き続き指導するとあるが、何を指導したのかについてであります。 6月議会の答弁でも申し上げましたように、入学式は事前指導の時間がないことや、初めて出会う友人の横で緊張感が高まることなど、声を出しにくい状況が一部の学校であったと報告を受けているところであり、このことへの対応とともに、小・中学校間の連携等についても、さらに検討を加えなければならないと考えているところであります。 いずれにいたしましても、各学校では、それぞれの学期、各年度において、教職員、保護者、第三者による学校評価を行い、次の学期、年度への計画立案を行っており、それに踏まえた指導等の改善が行われています。 儀式的行事として生徒が国歌を歌う機会は、本年度の卒業式及び来年度の入学式となります。したがって、行事前の予行練習や指導のあり方等について、本年度の反省も踏まえながら、指導の改善が具体的になされるものと考えております。 以上、答弁とさせていただきます。
○議長(伴資男) 2番、小西議員。
◆2番(小西喜代次) 今、御答弁をいただきましたが、あくまでやっぱり内心の自由を尊重して、押しつけにならない、そういう指導をしていただきたいということを申し添えて次の質問に移ります。 二つ目の質問は、信楽高校の分校化反対の取り組みについてを質問をいたします。 この件については、既に2名の議員から質問がされていますが、私は県の実施計画(原案)そのものに白紙撤回を求める立場で質問をいたします。 7月11日に県教育委員会が発表した県立高校再編実施計画(原案)では、信楽高校を甲南高校の分校にし、信楽高校の普通科1、セラミック科1、デザイン科1の3クラスを2クラス、普通科1、セラミック・デザイン科1にするとなっています。 この案に対して、地元信楽では以下のような反対の声が上がっています。 一つ、事実上、信楽高校がなくなることを意味する。2番目、これまでの特色ある独自の取り組みができなくなる。三つ目、陶器産業の後継者養成に大きな影響を与え、陶器産業の活性化の動きに逆行する。四つ目、規模の縮小による生徒数の減少は町から活気をなくす。五つ目、規模縮小は廃校への一歩になる危険性がある、このような危惧の声が挙げられています。 去る8月6日に水口で開催された県教委の説明会には、70数人が参加をして、20名近くの方が発言をしました。すべて反対の立場からの意見や質問だということでもありました。そこで、主なものを紹介をいたします。 分校とは具体的にはどうなるのか、生徒はどのように行き来するのか、教師や授業や部活の交流はどうするのか。二つ目、2クラスの分校になってしまうと、希望者が減り、ますます少なってしまうのではないか。生徒が減れば信楽高原鐵道にも影響はあるのではないか、教育は一律ではだめ、地域の特性を重視すべき、伝統産業は支えていかなければ、あっという間になくなる。わざも一緒に消えるから再興は難しい、再び興すという意味ですね。分校では消えていく運命にある、以前の分校時代には生徒の劣等感はすさまじかった、独立をして胸を張って社会に出ていけるようになった。信楽そのものを抹殺しようとしているような気がしてならない、地域をどう育てるのか、どう盛り上げるのか、このことが大切である。 信楽高校は、県立高校であると同時に、地場産業、地域づくり、人材育成の拠点となっている。発表前に地元の聞き取り調査をしたのかどうか、本校との連携とあるが、昔の分校時代の総括はしたのか、甲南と信楽はタイプが違う、交流というが、時間、交通手段の問題がある。1時間に1本の列車でどうやって行き来するのか、高校教育の専門性が失われる。セラミックとデザインは同じものではない、二つを合わせて半分に割るとしか考えられない。信楽は、まれにみる特色ある学校、逆行ではないか。人数が多いから活性化、人数が少ないから活性化しないでは失礼なこと。信楽の体育祭も大規模校と同じように生き生きとしている。息子は大規模校に行った、その他大勢で3年間を過ごした。娘は通学時間などを考え、本人の希望で信楽高校へ行った。普通科には、不本意入学の子どももおり、きめ細やかな指導に満足している。とても楽しく通わせてもらっている、小規模だからこそ、短大や大学進学の希望も大丈夫と思っている。分校は、イメージ的にしんどい、日本の子どもの自己肯定感は低い、胸を張って卒業生だと言えるようにしてほしい。資料を1週間かけて読んだ、意味がわからない、どうやってつくったのか、思いがこもっていない。数ではない、質問に全然答えられていない、教育長が自信を持って答えられないような状況では、よくなるとは思えない。白紙撤回を求めたい、検証を抜きに現場の先生、保護者、地元の声を全く聞かずに計画されている。分校時代は、学校新聞に分校のスペースがもらえなかった、生徒の気持ちがわかっていない、このような声が寄せられていました。 これらの質問に対して、県教委はまともに答えられずに、計画や根拠の道理がないこと、関係者の意見も聞いていない計画で、到底住民や学校関係者の同意を得られる内容ではないことが明らかになりました。 この原案に対して、7月30日には、高校同窓会、PTA、高校後援会、陶器業界、商工会、区長会などでつくる現行の信楽高校を守り発展させる会が、文字どおり、オール信楽で結成をされました。現在、署名を中心に反対運動が進められています。この信楽高校を守ることを求める請願署名は、8月末で5,000筆を超えたとのことです。 また、守る会代表が、8月には、市長、教育長、そして議会議長に要請された、これは甲賀市ですね。中嶋市長、山本教育長、伴議会議長に要請されたと、このようにも報告をされていました。このように、信楽高校を守れの声は、急速に広がっています。 そもそも、今回の県立高校再編実施計画(原案)は、全県的にわき起こった地域の高校をなくすなの声に逆らって、県みずからが公立高校つぶしに大きな一歩を踏み出そうとしていることです。県が示してきた統廃合の三つの根拠、一つ目、子どもが減るから、2番目、財政難だから、3番目、小規模では切磋琢磨ができないから、これらの根拠は、ほぼ完全に壊されてきています。 子どもの減少は、県教委の資料でも子どもは10年以上減らないことが明確になっています。県も、そのことを認めています。それにもかかわらず、今回の再編案の中で、また子どもの減少を挙げています。 財政難については、県議会でも再三取り上げられ、滋賀県が高校生に使うお金が全国で45位であり、統廃合で最下位になることも明らかになりました。 大規模校切磋琢磨論は、何の根拠もなく、現場や教育学者の間では、小規模校と少人数学級で教育効果が上がることが定説になっています。根拠を失った統廃合計画案は、白紙に戻す以外にないと考えます。 そして、今回の計画案が当面の案だけを示していることは、県民の声、地域住民の反対の声が根強く、全面的な統廃合計画を示すことができない状況となっています。このことは、修正や撤回もあるのかという、こういう質問に対して、末松教育長と米田副知事は、押しつけるわけやない、それはあくまで案、たたき台ですから、みんなで議論をしていただくと述べていることにもあらわれています。今、協働を広げ反対運動を盛り上げていけば、信楽高校を守る展望が開けてきています。 そこで、信楽高校分校化反対を全市を挙げた取り組みとなるよう、以下の質問をいたします。今回は、今議会においては請願も出されることでもあります。 一つ目は、12月議会の私の代表質問の中では、まだ内容は明らかになっていなかった段階ですが、分校化が打ち出された今日、改めて信楽高校の現在の役割についての認識をお伺いをいたします。 県教育委員会原案にある信楽高校分校化に対する市長、教育長の認識をお尋ねをいたします。 原案で廃校となる高校地元の彦根市長や長浜市長は、既に県知事や県教育長に要請、そして申し入れも行っています。市を挙げた取り組みとして発展もしているところです。本市でも、住民のこれらの願いに答えた行動が必要ではないかというふうに思いますが、お考えについてお尋ねをいたします。 以上です。
○議長(伴資男) 当局の答弁を求めます。 教育長。
◎教育長(山本佳洋) 小西喜代次議員の御質問にお答えいたします。 信楽高等学校の現在の役割についての認識でございます。 信楽高等学校は、地場産業に密着した特色ある学科を有する高等学校として、これまで多くの有為な人材を育て、長年、地場産業の継承と発展に大きく貢献してまいりました。 また、しがらき火まつり、あるいは、あいの土山マラソンのポスター制作など社会参加に積極的に取り組み、毎年、地域の皆さんから高い評価も受けていることは、広く周知の事実でございます。 このように、地元に根差した活動に取り組む信楽高等学校は、地域のシンボルとしてだけでなく、地場産業の継承と発展を担うとともに、何よりも、日本が世界に誇り、大切に守り育てなければならない、ものづくりの技術と心を備えた人づくりの教育機関として、その果たす役割は非常に大きなものと、このように認識をしているところでございます。 以上、答弁とさせていただきます。
○議長(伴資男) 市長。
◎市長(中嶋武嗣) 小西喜代次議員の御質問にお答えをいたします。 県教育委員会原案にある信楽高校分校化に対する認識についてでありますが、去る7月、県教育委員会より、県立高等学校再編計画を受けて、信楽高等学校を甲南高等学校信楽分校とする旨の滋賀県立高等学校再編実施計画(原案)が提示され、現在、信楽高等学校に別々に設置されておりますセラミック科とデザイン科を、セラミック・デザイン科とすることも示されております。 このことにつきましては、さきの谷永兼二議員の御質問にお答えをいたしましたとおり、信楽における陶芸、窯業は、甲賀市のみならず、全国的に例の少ない、そして滋賀県が誇る伝統的文化・産業と認識をいたしておりますし、この地場産業の継承と発展は、甲賀市においても大切な資源であると認識をいたしております。そして、何よりも、我が国が誇る、ものづくりを通した人材育成は、当校の果たす最大の使命であると考えます。 信楽高等学校は、今後とも地場産業の将来を担っていく上で大きな役割を担い続ける重要な教育施設であり、存続とそのあり方について、当市より、県及び教育委員会への要望を行ったところでございます。 以上、答弁とさせていただきます。
○議長(伴資男) 教育長。
◎教育長(山本佳洋) 御質問にお答えいたします。 県教育委員会原案にある信楽高校分校化に対する認識についてでございます。 県立高等学校の再編計画につきましては、市教育委員会としても、子どもたちの生きる力の育成や社会の求める人材の育成にかかわる重要な問題であると認識をしているところでございます。 信楽高等学校の分校化についての認識につきましては、さきの谷永兼二議員の御質問でもお答えいたしましたとおり、信楽高等学校への進学を強く志望している本市の生徒数は、普通科1学級、セラミック・デザイン科1学級の枠内におさまり、学級減による志望選択に関する大きな影響は数字上は見られないものと考えられます。 しかしながら、セラミック科とデザイン科の統合により、信楽高等学校ならではの特色ある学習内容を3年間で学び取ることができるのか、専門的な学びという生徒の志望動機に真にこたえることができるのか、本校卒業生の将来への展望、さらに、本校との距離が離れていることで、その教育活動はどのようになり、その活性化をいかに図ろうとされるのかについても、今後さらに明らかにする必要があると考えているところであります。 信楽高等学校の分校化が及ぼす影響につきましては、現在明らかになっていない課題も多くあり、甲賀市の子どもたちに明るい未来を抱かせるためにも、信楽高等学校を基本的に従来どおり存続させるとともに、全国的にも例の少ないセラミック・デザイン科に重点を置いた特色ある高等学校として、県立大学との連携、すなわち、高大一貫教育を行うなど、地域人材を育成し、信楽焼の振興につながる時代に即した高等学校の再編に向けて、県並びに県教育委員会への要望を行ったところであります。今後とも、その動向を注視しながら、要望を行う必要があると、このように考えているところでございます。 以上、答弁とさせていただきます。
○議長(伴資男) 市長。
◎市長(中嶋武嗣) それでは、小西議員の3点目の項目についての御質問にお答えをいたしたいと思います。 信楽高校分校化反対の行動が必要ではないかについてでありますが、先ほどもお答えをいたしましたように、県立高等学校再編計画(原案)に示されたセラミック科とデザイン科の統合によりますところの専門的な学習の確保や教育内容の課題、分校となった場合の本校との教育活動に係る関係や、高等学校としての活力持続の課題、また、卒業生の進路と夢の創造にかかわる課題など、そして何よりも、本市信楽の地場産業のさらなる活性化の課題など、本市といたしましても大変懸念をいたしているところでございます。 いずれにいたしましても、基本的には信楽高等学校を従来どおり存続させるとともに、窯業を主体といたしました例の少ない特色のある高等学校として、高大一貫教育など、将来を見据えながら地域人材を育成し、信楽焼の振興につながる時代に即した高等学校の再編となるよう、県並びに教育委員会への要望を行ったところでございます。 以上、答弁とさせていただきます。
○議長(伴資男) 2番、小西議員。
◆2番(小西喜代次) それでは、再質問をいたします。 県知事への要望については、高大一貫校ということでの要望も行ったというふうなお話でもありましたが、彦根や長浜の市長は、この原案そのものについて白紙撤回を求めるというような要請もされているようなことでもあります。 私自身は、この計画そのものが既に根拠を失ったんだと、だから改めて県民的な議論を踏まえた、そういう計画づくりが必要ではないかというふうに思っているわけですけども、あくまでこの原案そのものについて、変更だとか、それから若干の修正ということではなくて、計画そのものについて見直すべきだという申し入れが必要ではないかというふうに思うのですが、その辺の認識をひとつ市長のほうにお尋ねしたいというのが一つと、それから既に信楽のほうから、会代表のほうから面談要請を受けていただいているわけですけども、ぜひ今後の行動としてですね、どういう行動を計画、予定されているのか、そのことについてもお聞かせいただきたいというふうに思います。 以上です。
○議長(伴資男) 市長。
◎市長(中嶋武嗣) それでは、ただいまの再質問にお答えをいたしたいと思います。 8月の中ごろでございましたが、地元の関係各団体代表の方から要請書を受けさせていただきました。それを踏まえて、当市といたしましては、信楽高校の存続を重きに置きまして、その過程の中での要望を県にさせていただいたところでございます。無論、その中におきましては、信楽高校の将来性のことも云々等、記述をさせていただいておりますし、しかる上におきましては、私の行動もさることながら、地元市議としての行動を、ぜひともお力添えを賜りたいと思います。 なお、今後とも、その動向の件につきましては、注視をしながら必要に応じて、改めて県及び教育委員会に要望を適切に起こしていきたいと考えているところでございます。 以上であります。
○議長(伴資男) 2番、小西議員。
◆2番(小西喜代次) 当然、地元議員として頑張らせてもらいますので、ぜひ市長も市民の、住民の皆さんの願いにこたえて、先頭に立って奮闘をしていただきたいということを申し添えて、次の質問に移ります。 三つ目の質問は、市立医療機関での無料低額診療についてお尋ねをいたします。 無料低額診療とは、低所得者などに医療機関が無料、または低額な料金によって診療を行う事業です。 最近の調査でも、約6割以上の患者さんが窓口での一部負担金を高いと感じておられ、半数以上の患者さんが、医療機関を含む一部負担金の支払いで工夫をしている、このようなことが明らかになっています。窓口負担が払えずに、受診抑制が進んでいることは、多くのデータが示しています。経済的事由による手おくれ死亡例は、お金の切れ目が命の切れ目である、残念な結果となっています。 病気は、人や時を選びません。生死に直接かかわる医療は社会保障制度の根幹をなすものであり、人権そのものではないかと思います。憲法25条にのっとり、必要な受診にいかなる条件もつけてはならない、このように私は思います。 本市では、7月から国保法44条に基づく免除制度要綱が定められました。しかし、この制度は対象が限定されており、生活困窮者、低所得者の外来受診には対応し切れていない、そういう制度となっています。 貧困が拡大している今日、低所得者、生活困窮者、あるいは無保険者が病気になれば早期受診し、早期発見、早期治療につながる、そういう制度が必要だと考えます。そのためにも、今、全国で拡大をしている無料低額診療事業が改めて求められています。これまで3回本会議で取り上げてきましたが、受療権の確保、市民の命と健康を守る上で、市立医療機関での無料低額診療事業が必要と考えます。 そこで、以下を質問をいたします。 この制度の目的、意義の認識についてお尋ねをいたします。 これまでの答弁では、税制上のメリットがない、経営困難など、財政上の理由からできないということでありましたが、財政的負担について試算されたのかどうか、その結果どうであったのか、お尋ねをいたします。 公立の医療機関だからこそ、命に格差があってはならず、命と健康を守るため率先すべきと考えますが、その認識についてお尋ねをいたします。 この事業は、今、全国的にも広がっています。甲賀市でも、生活困難、所得の減少が続いている状況です。滋賀県内の医療機関の実施状況と内容について調査し、研究をしてはどうか、このことについて質問をいたします。 以上です。
○議長(伴資男) 当局の答弁を求めます。 病院事務部長。
◎病院事務部長(片木昭彦) 小西喜代次議員の御質問にお答えいたします。 まず、この制度の目的、意義の認識はどうかについてでありますが、以前にもお答えいたしましたとおり、この制度は生活困難な方が経済的な理由によって必要な医療を受ける機会を制限されることのないよう、無料、または低額負担で診療を受けられる制度であります。 この制度が適用できる医療機関の基準としては、生活保護を受けている患者と、無料、または10%以上の減免を受けた患者が全患者の1割以上であることなどが条件となっており、都道府県が社会福祉法に基づき病院を認定するものであります。 次に、2点目の、これまでの答弁では、税制上でのメリットがない、経営困難など財政上の理由からできないとあったが、財政的負担について試算の結果はどうであったのかについてでありますが、昨年の6月議会でもお答えさせていただきましたが、信楽中央病院で試算しますと、入院及び通院患者数、医療費から積算し、対象患者数が1%と仮定しますと、平成21年度では約190万円、平成22年度では約160万円が減収となります。 3点目の公立の医療機関だからこそ、命に格差があってはならず、命と健康を守るために率先すべきと考えるが、認識はどうかでありますが、命の重みや健康づくりの大切さは大変重要であり、国民のだれもが医療を受ける権利を有していることは十分認識しております。 しかし、信楽中央病院では、平成21年度決算で約5,300万円、平成22年度決算で7,200万円余りの欠損金が生じておりますことから、経営は大変厳しい状況にあります。 このような状況の中で、この事業の実施となりますと、経営面の圧迫につながるため、甲賀市立の医療機関においては、無料低額診療事業を適用することは考えておりません。 最後に、4点目の、この事業は全国的にも広がっている。甲賀市でも生活困難、所得の減少が進んでいる、滋賀県内の医療機関の実施状況と内容について調査し、研究してはどうかについてでありますが、現在、滋賀県内で無料低額診療事業を実施している病院、診療所は、5病院、10診療所の15施設であります。甲賀市内では、1病院、1診療所が実施されております。 しかし、現在のところ県内の公立医療機関では、この事業を実施されておりませんので、今後、自治体病院の動向を注視してまいります。 以上、答弁といたします。
○議長(伴資男) 2番、小西議員。
◆2番(小西喜代次) 今、御答弁いただきましたが、医療機関としての条件についてはね、前回も述べておりましたけども、10%以上ないとできないということについては、かなり緩やかになっていて、申請の段階で1%なり2%あれば、十分許可をされるというようなことについて、改めて指摘しておきたいと思います。 それで、二つほどお聞きしたいというふうに思うんですが、一つはね、190万円、160万円という各年度ごとの減収ということではありましたが、大体、無料低額診療というのは、昨年の厚生労働省のモデル事業の中でも明らかにされていましたけども、すべて入り口は無料低額診療になりますけども、すぐにこういう対象の方々については、生活保護ということでカバーをするんだというようなことがモデル事業の中でも指摘をされていましたし、現実に私がこれを実施している医療機関に聞きましたら、最初だけで後はすべて生活保護なりでカバーをしている。また、国民健康保険の場合であれば、いわゆる7割分、8割分が収入として入るということになるわけですから、そういうことを前提とした160万円、190万円なのか、その辺の計算の試算について、ちょっと教えていただきたいというふうに思います。 それと、この間の議論の中で、やっぱり12日の質疑でも明らかにされていましたけども、いわゆる医療費との関係でいきますと、やっぱり早期発見、早期治療というのは医療費の削減にも大きく貢献をしているというようなことでもありますので、単に病院経営だけじゃなくて、市の国保会計全体から見て考えるべきでもないかというふうに思うわけですけども、その辺の認識について、2点、お尋ねをいたします。
○議長(伴資男) 病院事務部長。
◎
病院事務部長(片木昭彦) 再問にお答えいたします。 まず、1%以下でもいいと思うがという内容、あるいは190万円、160万円という金額の話ですが、1%という数字もあるということでございますが、やはりそういった部分の積算については、かなりの根拠が必要かなと思います。190万円、160万円、年間の数字でございますけれども、それは入り口であるから生保につなぐなりという事柄もございますけれども、そういったことをしようとするにつきましては、生活相談、あるいは、そういった部分については福祉の部局担当へまず行かれて、そういった内容の御相談をされた上で、また受診をいただければありがたいのかなと思っております。 また、病院の窓口でそういった御相談があれば、そういった生活保護については生活保護の、あるいは減免については減免、あるいは福祉医療については、また御案内もさせていただきたいなと思っております。 それから、国保等に関します早期発見、早期治療によって医療費の減少という部分でございますが、私どもでは、あくまで医療機関でございますので、そういった医療機関の中でのお話とさせていただきたいと思います。 どうぞよろしくお願いします。
○議長(伴資男) 2番、小西議員。
◆2番(小西喜代次) この無料低額診療について、診療所や、それから私の知る限りでの病院についてはね、要するに外来に早くいかに来てもらうかということのハードルを低くするための無料低額診療だと。ですから、来られた方が、当然、今、部長がお答えになったように、すぐいろんな別の生活保護等の対応になるということもあって、財政的にはそう大きな負担にはなっていないというふうに聞いておりますので、ぜひその部分での研究もお願いしたいと思います。 それと同時に、やっぱり公立の医療機関だからこそ、もちろん経営的には税金を投入するという大変な部分があるわけですけども、やっぱり命の格差をなくすという点からいっても、公立病院としての役割をぜひ果たしていただきたいということを申し添えておきたいと思います。 次に、四つ目の質問に移ります。 信楽の保健センター・乳幼児健診についてですが、今年度から、機構再編で保健センターが水口以外では週1回の開催と、信楽の乳幼児健診、そして土山の乳幼児健診が行われなくなりました。 この件については、6月議会で2名の議員からも一般質問で取り上げられています。その中で、市長は今回の組織再編により、保健師が母子保健から高齢者保健まで幅広いすべての業務を一元化し、よりきめ細やかなサービスを展開できるものと考えております。このように答弁をされております。 実施5カ月を経た今日、信楽の住民からは、保健センターの従来どおりの開設や、そして信楽での乳幼児健診の復活を望む声が強く寄せられています。 去る8月19日に、信楽地域の市会議員と、信楽地域の市会議員というのは、信楽町在住の市会議員という意味です。信楽町の民生委員児童委員協議会との懇談会が行われまして、この場でも、保健センターや乳幼児健診をもとどおりやってほしい、こういう強い要望が出されていたことでもあります。合併で甲賀市にはなりましたけども、日常生活は旧町単位で営まれているのではないかと思います。効率性だけではなくて、市民の生活の実態に合わせた対応が必要だと思います。 十分な環境での出産と子育て、健康づくりや老後の安心などは、今後のまちづくりの基礎となるものだと思います。安心して子育てができる環境を整え、若者が住みやすいまちづくりを進めること、このことが行政の責任だと思いますが、いかがでしょう。効率性だけではなくて、将来を見据えて住民の声を反映をした対応が必要と考えます。 以上の立場で、以下を質問したいと思いますが、先ほども申し述べましたが、6月議会でのお二人の議員の答弁については十分承知した上での質問だということを御理解いただきたいというふうに思います。 一つ目は、保健センターについてです。 これまでは、いつでも行けて身近な健康相談所として市民に頼られていた。しかし、電話で対応するということになっていますけども、近くにあるから相談に行ける、このように再開に強い要望が寄せられていました。公平なサービス、健康づくり事業の強化の点からも、交通が不便な信楽だからこそ、また土山だからこそ身近に保健センターが必要ではないかというふうに思います。ぜひ、そういう声が非常に強い、もとどおりの再開を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。 2番目は、乳幼児健診の問題です。 これも人数が少ないから、効率性から判断をしたというふうに私は理解をしています。少子化のもとで、出産、子育て、教育などは効率性の問題ではなくて、実態に合った対応が必要だというふうに思っています。この間、少しお母さん方の声を聞いてみましたので、その件について紹介をいたします。 これまで子育て支援、身近な相談相手として頼っていたので不安です。小学生と乳幼児の2人がいます。時間的に遠方まで健診に行くのは大変なんです。車がなくて健診に出かけるのに実家の父親に来てもらうしかない。車が1台なので、夫に仕事を休んで運転してもらわなければ健診に行けない。朝宮から水口まで乳幼児を乗せて1人では行けない、要するにどなたか同行してもらわんとあかんということだと思うんです。日常的に保健師さんとかかわりたいので、開業医さんではなくて、市の保健センターで健診をしたい、そういう思いですね。信楽で健診することで顔見知りになり、母親同士の関係づくりにも役立ってきた。水口に行けば、どの方が信楽かわからないというような声も寄せられています。子育てをしにくい環境になり、さらに若い夫婦が信楽に住まなくなるのではないかという、こういう危惧の声も寄せられています。また、信楽では年間の出産が50人前後で、1カ月に4、5人、これぐらいの割だというふうになるわけですけども、月齢ごとに信楽でやる方法があるのではないか、このように信楽在住の保育の専門家の方も御意見を出されています。 このように、乳幼児を抱えて遠方に出かけるのは大変、開業医さんではなく市の健診を受けたいという、こういう強い要望があります。この声にこたえるべきではないかと思いますが、いかがか、答弁をお願いをいたします。
○議長(伴資男) 当局の答弁を求めます。 健康福祉部長。
◎健康福祉部長(保井岩治) 小西喜代次議員の御質問にお答えいたします。 信楽の保健センター・乳幼児健診についてのうち、信楽保健センターの全面再開を求めるがどうかについてであります。 今回の組織再編により、信楽保健センターは、原則、毎週木曜日週1回の開設としておりますが、成人健診を初め成人健診申し込み受付、産後教室、ポリオ予防接種などの各種事業を開催しており、定期の開設日以外にも開設をさせていただいているところであります。 このような状況の中で、4月から現在までの信楽保健センターの利用状況では、来所者数127人で月平均25人、週当たり6人であります。昨年同期と比較しますと、来所者数は125人と、常設しているときと変わらない状況となっております。 また、開設日における電話対応数でありますが、今年度は、現在まで52件と、月平均10件でありましたが、開設日以外は健康推進課に転送されていますので、特段の不都合はないと考えており、全面再開は考えてはおりません。 次に、乳幼児健診についてであります。 乳幼児健診の目的は、第1には、乳幼児の健康障害の有無、健康障害の原因の早期発見と早期除去を行うために、必要な乳幼児の健康状態を把握すること。第2には、乳幼児の養育、健康管理のための知識を保護者に指導することにより、乳幼児の健康状態の向上と乳幼児の健全育成を図ること。第3には、保護者の子育ての悩みなどの相談を受けることで、どの項目においても乳幼児の心身の健康の向上を目指します。 このことから、乳幼児の健康診査におきましては、適正な月齢時に適切な健診を受けていただくことにより、保護者の子育てに対する安心感をはぐくむとともに、不安を抱かれている保護者には、乳幼児に合った適切なアドバイスや支援をすることにより、不安解消につなげられると考えています。 また、この目的達成のためには、質の高い健診内容の充実や職員の支援体制が必要となりますことから、今まで以上に職員が健診時に集約できるよう組織再編を行いました。 参考までに、昨年度の出生数を見てみますと、甲賀市の出生数が738人、このうち信楽の出生数は67人であります。また、今年度の今現在の状況は、甲賀市全体の出生数が261人、このうち信楽の出生数は16人であります。 こうした地域差が拡大する実態を踏まえ、以前からの健診形態から母子保健法の規定による健診実施項目や健診のあり方を検討した中で、スタッフの充実や技術力の向上、さらには、機動力を高めることが重要であると認識しているところであります。 しかしながら、乳幼児の健全育成が乳幼児健診という事業だけでできるものではございません。健診は、乳幼児を知るための一つの手法であり、子育てができる環境として個別相談や家庭訪問という個々への対応の充実を図ることが必要であることから、保健師を健康推進課に集約し体制を充実させていただいたものであります。 なお、開業医ではなしに市の健診を受けたいということでございますが、集団健診にお越しいただけない場合としての個別受診について、診察いただく医師は、従来の健診と同様に、内科は小児科専門医師で歯科医師は地元開業歯科医師でございますので、何ら変わりはございません。御理解を賜りますようお願い申し上げます。 以上、答弁といたします。
○議長(伴資男) 2番、小西議員。
◆2番(小西喜代次) ちょっと保健センターのほうは時間がありませんので、乳幼児健診に限って再質問をさせていただきたいと思います。 月齢時に適切にやるというお話ですけども、もともとがやるべきだったところをまとめてやられていたという認識です、私は。ですから、そういう意味では、先ほどの保育の関係者の方の意見を紹介しましたけども、それぞれの地域でやっぱりやるということじゃないと、要するに安心して出産や、それから子育てができないから、どうしても信楽から離れていく、土山は知りませんよ、信楽から離れていくというふうなことは事実としてあるわけですから、単に効率性だけの問題じゃなくて、不便だと言っている声にどうこたえるのかということがね、一番のかぎだというふうに思うんです。 それから、もう一つは、やっぱり先ほども出ていました関係づくりという問題ではね、信楽、同じ地域であれば、すぐに顔見知りになって、そこで関係づくりがされて、そのまま大きくなっていくというようなことも強調もされていましたですから、そういう点ではそういう配慮がやっぱり必要ではないかというふうに思いますので、一つはこの乳幼児健診について、改めてそういう再検討をするようなことが必要ではないかというふうに思うんです。その辺のお考えを一つ聞きたい、とりあえずそれだけお聞きします。
○議長(伴資男) 健康福祉部長。
◎健康福祉部長(保井岩治) それでは、再問にお答えをさせていただきます。 確かに、今、議員がおっしゃるように、いろんな信楽からお越しいただく方のいろいろな感想なりを聞かせていただいております。その中では、やはり遠くなって行きにくいということも確かにございました。そしてまた地元でしてほしいというお話もございましたが、逆にですね、いつも出かけているぐらいの距離とか変わらないであるとか、今までは対象の月齢が広かったが、同じくらいの子に出会えてよかった、そしてまた子どもがたくさんいることがわかりよかった、そういうような積極的な意見もいただいておりますし、また逆に、先ほどよく知っているという議員からの御意見もございましたが、知られ過ぎていることもあり行きにくかったが、別のところになり受診しやすくなったというような御意見もいただいています。これは、保護者によっていろいろな取り方が違うなということは思っております。 そういったことで、今現在の中では、この方法で実施をしていきたいというように思っておるところでございます。 以上、答弁とさせていただきます。
○議長(伴資男) 2番、小西議員。
◆2番(小西喜代次) それはさまざまなね、御意見があるとは思うんですけども、少なくとも、今、信楽の民生委員児童委員さんの中でも言われてますように、非常に不便になったと、行きにくくなったということについては間違いないんです。これをどういう形で解消するのかということについて言えば、もちろん費用もかかりますし時間もかかるということでもあって、その点ではぜひこういう実情について、今、部長が言われたような声もあるかと思いますけども、ぜひ直接ね、お聞きいただいて、そうたくさん対象の方がおられるわけではないわけですから、ぜひ調査もしていただいて、この声にいかにこたえるかということがやっぱり大事だと思いますので、ぜひお願いをしたいというふうに思います。 それでは、そのことをお願いをして次に行きたいというふうに思います。 水口のサマーサッカー研修大会への補助金について、お尋ねをいたします。 ことしで36回となるこの大会は、ことしの全国の高校、大学の強豪校25校が参加をして行われました。知名度が高くて、多くの成果を上げている大会でもあります。 しかし、一方、この大会の諸経費は市の補助金や広告収入、参加校の参加費などが充てられて、毎年、その費用の捻出に苦労をされているとのことでもあります。かつて、市の補助金は、平成17年度で80万円、18年度で64万円、19年度に市の補助金見直しのもとで20万円に大幅に減額をされて、昨年度から30万円となっています。 この大会そのものは、県外からの参加者が多くて、宿泊チームは13校で、延べ1,252人となっているそうです。この宿泊費の合計が779万円で、会場・宿泊先での買い物などの経済効果も大きいというふうに言われています。 また、JR草津線や信楽高原鐵道、それから新
名神高速道路などの利用促進にもつながってもいます。当然のことながら、甲賀市の知名度のアップにも貢献している大会でもありますので、今後、ますます発展させられる事業とも考えています。 そこで、以下御質問をいたします。 この事業の補助金増額の検討について要望されていますが、これについてはどういうお考えなのか、お尋ねしたいと思います。
○議長(伴資男) 当局の答弁を求めます。 教育部長。
◎教育部長(友田啓視) 小西喜代次議員の御質問にお答えいたします。 水口サマーサッカー研修大会への補助金についてであります。 ことしで第36回となる水口サマーサッカー研修大会は、去る8月14日から17日の4日間、本市水口スポーツの森サッカー場を中心として、8会場で県内外より50チームが参加され、全国大会出場クラスの強豪、古豪及び新鋭チームが加わり、競技力の向上を目指して熱戦を繰り広げられております。 この大会は、各チームの参加料、広告収入、市からの補助金等で運営されております。市の補助金につきましては、平成17年度は80万円、18年度は64万円、19年・20年度は20万円と、毎年減額となっておりましたが、平成21年度より30万円に補助金の増額をさせていただいております。 また、市や教育委員会が共催となることで、市内の会場使用料の減免など、側面での支援をしており、現時点では補助金の増額は予定をしておりません。 本年も、10チームが市内の宿泊施設を利用されており、また、宿泊をされない県内や近隣県のチームにおいては、公共交通機関の利用を働きかけるなどの経済効果を初め、市内高校生の競技力の向上や甲賀市のPRなど多くの波及効果も期待できますことから、今後も支援してまいりたいと考えております。 以上、答弁といたします。
○議長(伴資男) 2番、小西議員。
◆2番(小西喜代次) この大会の中身については、十分御認識いただいているという御答弁でした。先日の本会議での補助金に関する同僚議員の質疑の中でも、補助金に関して目的と効果について精査をしていくという、そういう総務部長のお答えもありましたし、私が幾つかの団体で聞いていますのは、この補助金の削減で非常に団体の運営が困難になったり、そして組織活動の支障が出ているというようなことがありましたので、ですから、もちろん要望されている水口サマーサッカー研修大会の補助金増額については当然なんですが、他の補助金についてもぜひ精査をして見直していただきたいということを申し添えて、質問を終わります。 以上です。
○議長(伴資男) これをもって一般質問を終了いたします。 暫時休憩いたします。 再開は、4時25分といたします。 (休憩 午後4時11分) (再開 午後4時24分)
○議長(伴資男) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。 次に、日程第3、議案第119号 契約の締結につき議決を求めることについての件を議題といたします。 提案理由の説明を求めます。 市長。
◎市長(中嶋武嗣) ただいま上程をしていただきました議案第119号 契約の締結につき議決を求めることについて、その提案理由を申し上げます。 本議案は、甲賀市地域情報化基盤整備事業光ファイバー網敷設工事に係る契約であり、去る9月6日の入札執行の結果、パナソニックシステムソリューションズジャパン株式会社関西社長 片倉達夫と7億4,655万円で請負契約を締結するものであります。 本工事の内容につきましては、甲賀市水口町及び信楽町全域と土山町の一部に、総延長約397キロメートルの光ファイバーケーブルを敷設する工事であります。 以上、議案第119号の提案理由といたします。 御審議の上、御決定賜りますようにお願い申し上げます。
○議長(伴資男) 以上をもって、提案理由の説明を終わります。 この際、日程第4、意見書案第13号 活断層に立地する危険な福井原発群の緊急対策を求める意見書の件から、日程第7、意見書案第16号
生活保護制度改悪に反対する意見書の件まで、以上4件を一括議題といたします。 初めに、意見書案第13号について提案理由の説明を求めます。 3番、山岡議員。
◆3番(山岡光広) それでは、上程されました意見書案第13号 活断層に立地する危険な福井原発群の緊急対策を求める意見書の提案理由を申し述べます。 東京電力福島第1原発は、相次ぐ水素爆発や海洋への汚染水流出などによって、広範囲に大量の放射性物質をまき散らしました。6カ月たった今も、原子炉の冷却や放射性物質の放出抑制は不安定な状態が続いており、事故の収束には多くの課題が残っています。 これらの事実は、一たび原発施設で事故が起こり放射性物質が外部に放出されると、もはやそれを完全に抑える手段が存在しない、広範囲に、長時間にわたって想像を絶する被害をもたらすことが明らかになりました。 6月議会では、原発の総点検、安全対策と原発依存のエネルギー政策の見直しを求める意見書を全会一致で採択し、政府に送付したところです。 ところで、滋賀と隣接する福井県若狭湾周辺には、日本にある54基の原発のうち14基が集中しています。原発は、地震発生時にどれほど強い揺れにさらされるかをあらかじめ計算し、施設や機器が耐えられるように設計されたと、これまで言われてきました。 しかし、この間、電力事業者の想定を超える激しい揺れに襲われるケースが続出し、電力事業者が過去に実施した活断層調査の信頼性が大きく揺らぎました。日本列島は、世界でも有数の地震国です。その中でも活断層から1キロ以内に立地する原発が、敦賀、美浜、もんじゅです。敦賀原発1号機・2号機の両原子力から約250メートル北東には、浦底断層があります。高速増殖炉もんじゅ、美浜原発の間を通る白木-丹生断層があり、さらに広がる分岐断層によっては、文字どおり原子炉の直下を通っている可能性があります。断層の真上を建物があると、揺れだけではなく、ずれが起こり、建物の土台ごと倒壊したり破壊される危険があります。 変動地質学というのを研究されています東洋大学 渡辺満久教授は、和布、平和の和と布と書いてメラと言います。和布-干飯崎沖断層と甲楽城、甲という字と、楽しいという字と、城と書いてカブラギと読みますけれども、この甲楽城断層、そして滋賀県に通ずる柳ヶ瀬断層は連続している断層と見るべき、合わせますと100キロを超える長さになり、マグニチュード8級の地震が起こる可能性があると指摘しています。また、海中にある断層がずれが生じますと、津波が起こる可能性もあると指摘し、福井原発は、こうした活断層帯に立地しており、非常に危険であることを強調しておられます。 しかも、その地域には半数以上の原発が、運転から30年、40年と経過している老朽原発です。一たび事故が起きれば、滋賀を初め琵琶湖を抱える近畿地域の人たちには、深刻な被害をもたらすことは必至です。 それだけに、意見書案にも記されていますように、再三事故を繰り返している高速増殖炉もんじゅの再稼働を認めず廃炉にすること。計画中の敦賀3号機・4号機の増設計画は直ちに中止すること、老朽原発は運転延長を認めないこと、定期点検中で停止中の原発は新たな安全基準が確立されない限り運転再開を認めないこと、以上の点を緊急対策として強く求めているものです。 これらは、市民の命と暮らしを守り、福祉を守る災害に強いまちづくりにとっては、大変重要な課題であります。また、差し迫った緊急課題でもあります。こうした点を御理解いただき、議員の皆さんの御賛同を得て、甲賀市議会として政府に意見書が送付されますようお願い申し上げまして、提案理由とさせていただきます。
○議長(伴資男) 次に、意見書案第14号について、提案理由の説明を求めます。 21番、安井議員。
◆21番(安井直明) ただいま上程されています意見書案第14号
政党助成金制度の廃止を求める意見書の提案理由を申し上げます。 政党助成金は、御承知のとおり、1994年の政治改革関連法で小選挙区制とセットで導入されて、1995年から実施されています。額の算定に当たっては、毎年1月1日現在の所属国会議員、この数と直近の総選挙、過去2回の参議院選の得票率をもとに算定がなされておりまして、総務省に受け取りを申請した政党に対して年4回、4月、7月、10月、12月に分けて交付されています。 この政党助成金に、新聞投書欄では、政党助成金も復興財源に回せなど、怒りの声が相次いでいます。東日本大震災、原発事故で、被災地、また被災者が苦しんでいる中、民主、自民、公明を初め9党が、2011年の政党助成金、年総額320億円の2回目の交付として、7月に総額80億円を受け取りました。 政党助成金は、国民1人当たり250円の税金が原資であります。震災後、最初の交付、4月ですが、同額の約80億円の政党助成金を受け取りました。本来、国庫に余ったお金は返還しなければならないこの政党助成金の残額を、44億円、これは2009年の残額ですが、これをため込んで飲み食いや有力議員に分配されたという報道さえなされています。政党助成法に基づき、直ちに残金は国庫に返納すべきです。 地方議会でも、国民の多くが貧困で苦しんでいるとき、政党が税金を食いつぶすのは犯罪的ですらある、奈良県の広陵町議会の意見書、これが出されておりますが、政党助成金を撤廃し、被災者救援に充てるよう求める動きが出ています。
政党助成金制度が始まった1995年から、ことしの2回目までの政党助成金の交付総額は、5,126億円に上ります。政党支持にかかわりなく国民の税金を各党に配分する政党助成金は、憲法が保障する思想・信条に違反する制度であります。また、苦労をしなくても税金が転がり込むということで、国民と結びついた活動が弱まり、政党の堕落をもたらしています。 こうした立場から、日本共産党は政党助成金を一貫して受け取っておりません。制度の撤廃を主張し続けております。これを復興に充てるよう求めています。 議員各位におかれましては、
政党助成金制度の廃止を求める意見書、この意見書に御賛同を賜りますようお願い申し上げまして、提案理由とさせていただきます。
○議長(伴資男) 次に、意見書案第15号について、提案理由の説明を求めます。 12番、小松議員。
◆12番(小松正人) 上程されています意見書案第15号 「こころの健康」を支援する基本法の制定を求める意見書の提案理由を申し述べます。 厚生労働省は、このほど四大疾病に精神疾患を加えて、五大疾病とすることを定めました。精神疾患の患者数が急増し、08年度で約323万人と、がん患者数の2倍にもなり、年間の3万人を超える自殺者の9割が精神疾患にかかっていた可能性があるという指摘もあります。 心の健康の問題は、精神疾患としてあらわれるだけでなく、みずからの命を絶つ人を初め、育児の困難を象徴する虐待やDV、家庭内暴力、薬物依存、また40万から300万人と推計されるひきこもりなど、大きな社会問題という形であらわれています。もはや精神疾患は一部の人の問題ではなく、国民の心の健康の危機をあらわす問題としてとらえるべき時期に来ています。 現在の日本には、約1,000カ所の精神病院と35万床のベッドがあり、医療全体のベッド数は150万床ですから、精神科のベッドは実に5分の1を占めるほどたくさんあります。今もそうですが、医師や看護師が足りなかった高度成長時代に、家族から障害者を引き離して閉じ込める方策が国策としてとられ、精神病院の建設は治療というより施設に収容することが中心で、医師は一般病院の3分の1、看護師も半分でいいということで、精神病院大国となってしまったと言われています。 そのころ、欧米では脱施設化が進んでいて、収容によって施設病がつくられることがわかり、大病院を廃止していく傾向にありました。施設に長くいると意欲をなくし心を閉ざして人づき合いに不安を持つなど、施設病になっていくのです。したがって、欧米では施設を出て地域で生活しながら障害を乗り越えていく方法を一緒に探すという治療に切りかえていったのです。 京都のたかぎクリニックの高木俊介氏は、病院から地域へと言っても、きょうび地域は十分に受け入れる体制になく、中途半端な状況です。精神医療は、退院に結びつく地域医療へと向かう体制整備が早急に必要ですと訴えておられます。 精神医療にかかわる医師を一般医療の水準にまで引き上げて、短時間の治療、処置でなく、当事者や家族の悩みをゆっくりとよく聞いて、じっくりと支える医療体制が必要であります。重症化した精神疾患の患者が、民間病院で入院医療を提供されている現状を抜本的に見直し、多職種チームによる治療及び当事者のもとに直接出向いてサービスを行うアウトリーチを基本とする精神医療で、医療改革こそ、今、求めることが緊要な課題であります。 多職種チームは、専門的なサービスと生活援助が受けられる仕組みで、医師の短時間の治療から総合的医療へと変えていく手がかりがつかめるものです。また、家族を初めとする介護の苦難、困難を地域全体で支援する家族支援専門員制度の創設も切実に要望されています。 求められる基本法の内容は、長期的、総合的な精神疾患対策を目的とし、精神疾患を有する者の権利と人権の尊重、地域におけるサービス提供体制の整備及び予防と早期発見、適切な精神医療の提供を基本理念とする法制度を求めるものであります。 今日まで、我が国の精神医療は、家族の多大な負担と犠牲の上に成り立っていたと言っても過言ではありません。今も家族の方々は、将来の不安と悩みで心を痛めておられます。 私どもは、精神的な相談を受けましても、素人で戸惑うばかりの状況ですが、この基本法の制定を求める運動には協力することができます。また、この制定運動は、全国で昨年から100万人署名が実行をされております。 議員各位におかれましては、精神科医の増数と精神医療の改革の第一歩となる「こころの健康」を支援する基本法の制定を求める意見書の採択に、会派を超えて深い御理解をいただき、御賛同を賜りますようお願いしまして、提案理由とさせていただきます。
○議長(伴資男) 次に、意見書案第16号について、提案理由の説明を求めます。 2番、小西議員。
◆2番(小西喜代次) それでは、上程されています意見書案第16号
生活保護制度改悪に反対する意見書案の提案理由を行います。 今年5月から始まった生活保護制度に関する国と地方の協議は、当事者は関与せず、議事録さえ公開しない密室協議で、政府、地方の7人の限られたメンバーで早期に結論を出す予定で進められています。 今回の協議では、専ら財政の都合で生活保護を切り捨てることをねらうものであり、とりわけ重大なのは、働くことができる人は働く社会へという聞こえのよい言葉で、3年から5年ごとに生活保護の廃止を検討する事実上の有期制の導入をねらっているものです。 厚生労働省公表の8月末に発表された議事録を紹介をいたします。 有期制に関しては、一定の期限が過ぎたら保護を廃止できる、このようにする有期制、いわゆる更新制を導入する、この発言が自治体側から強く繰り返されています。そして、生活保護は、楽な制度と思わせないためとして、受給者にボランティア活動を義務づけるべきだという意見も出ています。 生活保護制度は、憲法25条に保障された最後のセーフティネットです。そして、有期制を持ち込むことは憲法の理念にも反します。ボランティアの義務づけは、意に反する苦役に服せられない、このように定めた憲法18条にも抵触をいたします。厚生労働省も、ボランティア義務づけについては、憲法との関係で慎重な検討が必要、このように述べざるを得ませんでした。 また、受給制限では、10月から始まるところの雇用保険を受給できない求職者が、月額10万円の生活給付つきで無料の職業訓練を受けられる求職者支援制度を優先させるべきだとの意見も出ています。この意見は、生活が苦しいときは、だれもが請求でき、基準に合っていれば受けられる生活保護の請求権を制限するものです。 さらに、医療費については、自治体側は受給者本人に負担がなく、結果として医療費の増大につながっている。だから、自己負担の導入についても検討を、このような意見を主張しています。 我が国の生活保護受給状況を見てみますと、今年4月時点の生活保護受給世帯は146万2,197世帯となり、受給人数はついに202万人となっています。最も多いのは、高齢者世帯の42.8%ですが、働ける現役世代、いわゆるその他世代が16.7%と、一番ふえ幅が大きく、就労支援で受給の抑制を図るべきだと盛んに宣伝しているんです。 社会保障が余りに貧弱なこの日本で、失業時に雇用保険の受給ができるのは、完全失業者の25%程度です。第2のセーフティネットとされる訓練・生活支援給付制度もほとんど機能をしておらず、失業イコール貧困という過酷な現実があります。 しかも、生活保護の利用資格のある人のうち、現に利用している人の割合である捕捉率は3割程度です。7割の人が、利用していないのが現状です。総人口に占める生活保護受給者の割合も1.6%で、先進諸国を見れば、ドイツが9.7%、イギリス9.3%、フランスが5.7%であり、我が国の数倍の規模で、公的扶助、いわゆる生活保護の利用者がいます。 7月に政府が発表した相対的貧困率は16.0%で、過去最悪の貧困と認められる人が、これだけふえています。生活保護が貧困を解決するために十分機能をしていないのは、日本の現実です。 さらに、50歳代を超えれば、再就職など困難な経済情勢、病気やさまざまなハンディキャップを持った人も少なくありません。医療費の自己負担導入で受給者を医療から遠ざけ、さらに就労支援で自立しなかったら最後のセーフティネットからも排除するという生活保護制度の改悪は、国民の権利として必要な人が生活保護を利用できるという健全な社会のあり方にも全く逆行するものです。 さらに、東日本大震災被災者の苦難が続く中、生活保護制度が担う役割はますます重くなっています。憲法25条による健康で文化的な最低限度の生活を営む権利の保障は、国に課された義務です。それを掘り崩す
生活保護制度改悪のたくらみは、直ちにやめ、関係者を含めた公開の議論で制度の前進を図るべきではないでしょうか。 よって、本市議会が
生活保護制度改悪に反対する意見書を甲賀市議会として採択されますよう、議員各位の御賛同を心からお願いをして、提案理由といたします。
○議長(伴資男) 以上をもって、提案理由の説明を終わります。 ただいま上程されました議案に対する質疑の通告につきましては、9月21日午後5時までに、また、討論の通告につきましては9月22日、午後5時までのそれぞれ執務時間中に議会事務局まで御提出ください。 提出の際、質疑の通告は、内容を詳細かつ具体的に記入いただきますようお願いいたします。 お諮りいたします。 議事の都合により、9月14日から26日までは休会といたしたいと思います。 これに御異議ありませんか。 (「異議なし」の声あり)
○議長(伴資男) 御異議なしと認めます。 よって、9月14日から26日までは休会とすることに決定いたしました。 なお、この間に各委員会を開催し、付託された案件の審査を願います。 決算特別委員会につきましては、14日の午前9時30分から、また総務常任委員会、民生常任委員会、文教常任委員会及び産業建設常任委員会につきましては、21日、午前9時30分から開催されますので、各委員はそれぞれの委員会室に御参集願います。 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。 本日は、これをもって散会いたします。 なお、次回は9月27日、午前10時より会議を開きますので、御参集願います。 どうもお疲れさんでございました。 (散会 午後4時51分) この会議録の内容が正確であることを証するため、地方自治法123条第2項の規定により署名する。 甲賀市議会 議長 同 議員 同 議員...